富山さんに被災地に連れて行ってもらい、

富山さんに泊まるところを用意してもらい、

富山さんに深刻なエリアを案内してもらい、

富山さんの活動をブログでお伝えする・・・。


結局、スゴいのは全部、富山さんだろ?

答えはもちろん、全力で「YES」です。

今回、短い間ですが、同行させてもらいまして、

富山さんは、本当にスゴい人だと実感しました。


なのに、なぜ『チダイズム』のコメント上では、

富山さんではなく、僕に絶賛の声が上がって

いるのでしょうか。・・・おかしいじゃないか!!

おそらく、こう言いたい人たちがいるのでしょう。


オマエは、富山さんにおんぶに抱っこで、

何もしてないくせに、偉そうにボランティア

行ってきた風に語るんじゃねぇ、バカ野郎!


おっしゃりたいことは、非常によくわかります。

ここまでのところ、僕が被災地で活躍している

様子がまったく描かれておらず、何のために

被災地に行ったのかが、わかりづらいです。


「観光旅行」ですか?


とうとう、そんな言われ方をしてしまいましたが、

それはまるで、無重力空間でボールを浮かべ、

スイスイ泳ぎながら子供とテレビ電話している

宇宙飛行士に、「多額の税金をもらってまで

遊びに行ってるの?」と批判しているようです。


遊びじゃありませんよ。


今回、僕が担当させてもらったミッションは、

被災地の状況をブログで伝えることに加えて、

ボランティアの人たちの安全性を確認すること。

わかりやすく言いますと、コレです。


チダイズム ~福島第一原発事故の真実&最新情報~-JJL378


各地域での放射線量を確認。


平泉の方は高濃度ホットスポットだと言うし、

陸前高田の松からはセシウムが検出されたし、

放射線量が高いようなら、今後の支援の方法、

復興の計画や町づくりにも大きく関わります。


富山さんは、この問題をとても心配してました。

被災地では、計測すらされていないのが現状。

参考程度でいいから、ある程度を知りたいという

ニーズがありました。だから、ここは僕の出番!


写真は、南相馬市の写真なので高いですが、

被災地は、ほぼ全域で安全圏。心配する必要が

ないと分かるだけでも、気持ちがラクになります。

僕を「煽り野郎」だと言う人たちもいますけど、

避難の必要ない所まで危険だとは言いません。


安全を確認することも大切!


本来なら、富山さんたちが4万円か5万円出し、

自分たちでガイガーカウンターを買わなければ

ならなかったところを、僕のを使えば無料です。

その浮いたお金で、より多く米や水を買えます。


それと、復興に向け、プロジェクトのアイディアを

出すというのも、放送作家ならではの仕事です。

「こんなの、やったらどうですか?」というのを

提案してみたり、あるいは、「このプロジェクトは

僕が動きましょう」なんていうのもあります。


ただ、そんな貢献は、実は微々たるもの。

僕が協力する隠された最大のメリットというのは、

富山さんたち、「LOTS」の活動を多くの方々に

知っていただくことで、支援者が増えることです。

なにしろ、1日3000人、絶好調な時は4000人

読んでくださっていますから。


お米や水が本当に足りなくなった時、

助けてくれる人が増えるかもしれない


あるいは、その人がお米や水を支援できなくても、

伝えてもらえば、支援する人が現れるかもしれない。

それぞれが自分にできる形で何かをしていけば、

被災地をもっとスムーズに支援できるようになる。


広報活動費は、無料。


底辺にいるとはいえ、文章を書くことで10年以上

お金をもらって生活してきた男が、活動の紹介を

「ローソンで買ったスイカのアイス」をギャラに

2週間くらい書き続けるんです。


もちろん、書きたいから書くので、そんなもので

お金を取ろうなんて微塵も考えていませんけど、

儲からないベンチャー企業の社長風に言えば、

これぞ「WinWinの関係」。僕の取材費が浮き、

富山さんのガイガー代と広報活動費が浮きます。


僕の方がメリットは大きいかもしれませんが、

協力し合えば、プロジェクトを大きくできます。

僕が役立たずだったとしても、これを見た人が

仲間になれば、プロジェクトはもっと早く進む!


「毎日、車で寝泊まりしてさ!」と言った方が

ボランティアしている感があってカッコイイけど、

やっぱり布団で眠れた方が効率が良いです。

うまくやれば、苦痛じゃないから長続きします。


そして、これは僕のボランティアに対する

考え方なんですが、「ボランティアというのは

楽しくないと協力できないものだ」と思います。


例えば、昨日、災害派遣等従事車両証明書の

延長を請願する署名をお願いしましたけれども、

実際に行動に移していただける方は、おそらく

半分もいないと思うのです。理由は、簡単!


面倒臭いから。


たかだか名前を書いて郵送するだけの作業。

一見、すごく簡単に見えますが、実際やると、

こんな小さな行動でも、普通の人にとっては、

けっこうなハードルだと思うのです。


例えば、街頭で署名活動しているところに

出くわしたら、書いてあげようと思うでしょう。

紙とペンを用意してくれて、郵送も全部お任せ。

そこまですれば、協力してくれると思いますが、

自分で書式をダウンロードし、プリントアウトして、

名前を書いて、友達にお願いして、80円切手を

貼って、ポストに投函する・・・。


僕は、たまたま自分の目で被災地を見て、

ボランティアの人たちが、どれだけ頑張って

いるのかを知ったからこそ、協力しなければ

ならないと思いましたが、そうでなかったら、

面倒臭いと思っていたかもしれません。


それは仕方のないことだと思うのです。

被災地を真剣に考えている真面目な人たちは、

「被災者が困っているのに、面倒臭いとは

何事だ、クズ野郎!」と怒るんでしょうけど、

「協力するのが当たり前」という考え方では、

なかなかうまくいかないと思うのです。


どうしたら自然に「やりたい」と

思ってもらえるかを考えるべき。


例えば、被災地の瓦礫を拾うボランティア。

これは、被災地に行かなければならないし、

お金もかかるし、署名なんかよりハードルが

ずっと高いですが、もし、次回の「AKB48の

選抜メンバー」が、被災地の畑で拾った

瓦礫の量で決まったら、どうでしょうか?


経済力でなく、ファンの頑張りに比例する!

陸前高田の田畑に、「さしこ」というハチマキを

頭に巻いた緑色のジャージを着た猛者たちが、

猛然と瓦礫を拾いまくる!


一方、大島優子のファンも黙っちゃいない。

前田敦子に奪われてしまったセンターの座を

再度奪還するべく、ひたすら拾っては集め、

拾っては集めるのヘビーローテーション!


王者・前田敦子のファンは、人数の多さを

最大限に生かし、人海戦術を展開。底網式に

瓦礫をかき集める作戦で、センターの意地を

ここぞとばかりに見せつける。


そんな中、想像以上の力を発揮したのが、

生粋のドMが集まる篠田麻里子様のファン。

「拾いなさい、このブタ野郎!」の一言で、

期間前から瓦礫をフライングゲット・・・。


そこには、瓦礫を拾うのが面倒臭いなんて

言っちゃう猛者は、一人もいないことでしょう。

被災地の人たちのためにやると言うよりは、

AKB48のためにやる感じかもしれませんが、

「田んぼや畑が復活する」という結果は同じ。


こういうことなら協力しやすいと思うのです。

本質的に突き詰めると、利害関係が絡むので、

絶賛できるものではないけれど、被災地を知り、

「まず行動してみる」ということが大きいので、

無関心な人が関心を持つ、「0」「1」にする

キッカケにはなるのではないかと思います。


結局、「瓦礫を拾いましょう」というだけでは

なかなか動きにくいけど、「フェリス女学院の

現役女子大生と瓦礫を拾いませんか?」

言われたら、すぐに「行く!」と言いますよね。

要するに、そういうことだと思うのです。


ボランティアの敷居は、ボランティアをしている

人たちは気づきにくいけれど、かなり高いです。

何度もボランティアに行っていたり、志の高い

人たちには、そんなものは必要ないですけど、

そうでない人を参加させるには企画が必要で、

モチベーションを高めてあげることも必要だと、

僕は思っているのです。


例えば、ふわっと「大槌町を支援しよう!」

言われるよりも、「家が壊れて困ってる民宿の

おじちゃんがいるから助けよう」と言われたら、

それは可哀想だから助けてあげようと思うでしょ。


だから、まずは被災地の状況をわかってもらい、

「知ってもらう」という超ベーシックなところから

始めなければなりません。あと2回くらい現地の

リアルな状況を知っていただいた上で、そこから

「こんなことを始めます」が重要だと思います。


今は段階を踏んでいる。


こうした取り組みの中で、ボランティアの様子を

楽しく伝えることは、「行きたい」と思ってくれる

人たちを増やせるのではないかと考えており、

辛いことや苦しいこともあるかもしれませんが、

このブログでは、楽しく明るく伝えるというのが、

大切なことではないかと思うのです。


このブログを批判するのは自由ですが、

「利用してしまう」というのも一つの手段です。

「ちょっと力を貸してくださいよ!」とか言えば、

僕はホイホイと相談に乗り、ブログで紹介したり、

お米や水の一つも支援するかもしれません。


最後は、必ずやハッピーエンドにさせますので、

もう少し様子を見ていただけないでしょうか?


理想論かもしれませんが、ボランティアが

楽しかったら、全員がハッピーだと思います。

楽しかったら、参加したい人はたくさん出てくる。

人が増えれば、できることだって多くなります。

復興の日も早くなります。


「超ウザい被災地のババァがいまして」という

セコい話は聞きたくないと思いますから、中には

そういう人もいるかもしれませんが、もっと面白い

エピソードをたくさん語っていきたいと思います。


さあ、明日からは、「大蛇と被災地支援中」後半。

今度は陸前高田市から南下します。お楽しみに。