真摯に、尊敬をもって

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第一回ショパン国際ピリオド楽器コンクール。
2018年9月2日から9月14日まで、ポーランドのワルシャワにて、18歳~35歳までのピアニストたちの熱演が繰り広げられました。9カ国からの30人のピアニスト(ポーランド16人、日本4人、中国2人、フランス2人、ロシア2人、アメリカ1人、ウクライナ1人、ベルギー1人、ローマニア1人) が一次予選に参加。私はYoutubeのオンライン配信でほぼ毎日観ていました。リアルタイムで観られないときは後日編集&配信された動画で。

このコンクールは、ピリオドピアノでの演奏が普及し、より広く知られるようにという目的から、国立ショパン研究所が開催。

個性的で魅力あふれるフォルテピアノ5台の中から奏者が曲に合わせて選定、演奏しました(グラーフ・1819年製のレプリカ、ブッフホルツ1825年製のレプリカ、エラール・1838年オリジナル、ブロードウッド・1843年オリジナル、プレイエル・1848年オリジナル、の5台)。モダンピアノと違って、演奏する上で非常に繊細なコントロールを必要とするフォルテピアノ。指先と音色に神経を研ぎ澄ませ、豊かな音色を引き出すのは至難の技です。

フォルテピアノの魅力を少しばかりですが知っている私にとって、この2週間はとっても嬉しい時間となりました。

第1次予選は、ショパンの独奏曲。そしてバッハの作品、ショパン以外のポーランド作曲家の作品を。見事通過した参加者は15人。

 

第2次では、ショパンのマズルカ、ポロネーズ、ソナタを。第2次を通過したのは6人。
Dmitry Ablogin, ロシア
Antoine Grolee, de, フランス
Naruhiko Kawaguchi, 日本

Krzysztof Książek, ポーランド 
Tomasz Ritter, ポーランド
Aleksandra Świgut, ポーランド


最終審査はショパンのコンチェルトです。18世紀オーケストラとともに5名が2番を、1名が1番を演奏しました。

 

思い起こせば昨年のこと、私は川口成彦さんの演奏を初めて聴きました(「川口成彦フォルテピアノコンサート」にて)。その時のフォルテピアノはグルーバー(1820年製オリジナル)。美しいの一言では言い表せない感動がありました。なんと均整の取れた、繊細な音色を紡ぎ出されるのだろうと。深い造詣に裏打ちされた見事な演奏を味わいました。この方はきっとショパンピリオド楽器コンクールでも素晴らしい演奏を聴かせてくださるのではと、勝手に一人で期待に胸膨らませたのでした。

 

そんな経緯もあり、私の中ではイチオシは川口さん。1次も2次も内面的で深みのある、素晴らしい演奏を聴かせてくださいました。実は川口さん、コンクール直前の8/31ポーランドのグダンスクにて開催されたゴールドベルクフェスティバルで、リサイタルをされています。川口さんの恩師で、現地でコンクールを聴かれた小倉貴久子さんのお言葉によると、「とっても自然体」とのこと。コンクール前なのに、フェスティバルでの演奏もとても楽しんでおられるご様子でした。小倉さんもそうでいらっしゃるように、川口さんも本当に心の底からピアノが大好きなのですね。そして自然体。飾らない演奏。緊張ももちろんされるでしょうけれど、何よりも演奏を、ピアノを楽しみたい。その気持ちが人一倍、いや100倍強いのでしょう。なんと素敵なことでしょう。好きこそものの上手なれという言葉の通りに歩んでおられるけれども、それは当たり前のようで当たり前ではありません。大好きな世界を突き詰めて喜びを得る境地に至ることができる人は、滅多にいないと思うからです。しかも「大好き」だけの気持ちだけにとどまらずという点が凡人とは最も違う点ですね。

技術と経験に裏打ちされ統制された中にも、弾き手が楽しんでいる演奏ほど、聴いていて気持ちの良いものはありません。

 

本選のコンチェルト。川口さんの演奏に惚れこんでしまった私目線では視野が狭く、少々冷静かつ公正に聴く姿勢を欠いていたかも知れません。しかし、川口さんのプレイエルでの2番は本当に美しかった…!18世紀オーケストラとのアンサンブルをじっくりと味わい、一音一音に魂がこもる演奏でした。ポーランド土着のリズムを身体に奥底に染み込ませて演奏している自国のコンテスタントの中で、第2位という成績をおさめられた川口さんの驚異的な実力、本当に素晴らしいことです。

 

川口さんの、作曲家に対する尊敬の念。楽器に対する興味と深い愛情。

研究心、探求心、厳しさも苦しさも優しさも全て、演奏の中に昇華させる力をお持ちです。凄い実力者なのに、どこにも圧を感じない。どこまでも謙虚に真摯に、邁進されているお姿は真似したくても到底真似などできないことです。まだ29歳でいらっしゃいますが、その精神は深く広く強く、しかもしなやかです。ピアノを学ぶ、奏法と作品そのものを探求する私たちにとって、その姿勢から学ばせていただくことはたくさんあるとより強く感じています。

 

 

第1位 トマシュ・リッテル(ポーランド)

第2位 川口成彦(日本)

     アレクサンドラ・シフィグット(ポーランド)

第3位 クシシュトフ・クションジェク(ポーランド)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Fryderyk Chopin 
Koncert f-moll op. 21 / Concerto in F minor, Op. 21
Maestoso
Larghetto
Allegro vivace

Pleyel 1842 

 

本選での川口さんのコンチェルト、お聴きください。


 

 

ショパン国際ピリオド楽器コンクール公式HPはこちら

コンテスタントの演奏はこちらからまとめて全部観られます。

川口成彦さんのHPはこちらから♪

 

 

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