苦情、減らなくてもいいじゃないですか。リピーターを増やしましょう。 | 苦情対応は「引き分けで勝ち点1、八百長なら勝ち点2」

苦情対応は「引き分けで勝ち点1、八百長なら勝ち点2」

苦情受付係を担当した経験から、苦情を受け止めつつ、自身は必要以上に傷つかずに「聴く」方法を研究。
「苦情には勝たない」。これがゴールへの最短ルートと確信しています。

このタイトルを読んで、「お前、ばかか」という苦情、お待ちしております。ニコニコ


現在、難しい苦情を抱えている方がこのタイトルを読んだら、間違いなく気分を害します。


申し訳ございません。たぶん、私、めちゃくちゃなことを言っていると思うのです。にひひ


なぜこんなことを書くのでしょうか。


理由はこうです。


私の場合、寄せられたご意見の多くは、いわゆる「常連さん」からのものでした。


以前書いたブログで、お客様のニーズを満たすという点が、苦情対応においても他のサービス業と何ら変わらないと書きました。
口下手な男が、苦情を聴く「だけ」で評価された理由

となれば、リピーター(=常連さん)は減らしてはならないと考えているからです。


例を挙げて説明しましょう。


以前、私がamazonに苦情メールを送ったときの気付きを、このブログで書きました。
「苦情」とは「苦しい感情」のこと。では、いったい誰が苦しいの?


しかし、この記事に書かなかった気付きが、じつはもう一つあります。


それは、苦情メールを送った後、amazonからの回答を心待ちにしていた自分に気付いたということです。


「回答を心待ちにしている」。この気持ちに注目です。


「意見をメールで送る→心待ちにしている回答が届く→(本人は気付かないが)うれしい→また意見を送る→心待ちにしている回答が届く→うれしい」


上記のようなサイクルが存在し、これがリピーターが付く理由の一つと私は分析しています。


私たちが返す回答を待っている人が少なからずいるのです。



苦情が減らなくても良いと考える理由

①何度も苦情を重ねる人は、じつは、あなたのファン(=リピーター)である可能性がある。

②「苦情は減らなくていい」という前提が、苦情対応者の態度を変える。

③「そもそも苦情は減らない」という諦念が心の余裕を生み、相手に伝わって良い結果をもたらす。



今回、皆さんの反感を覚悟して、あえてインパクトをねらったタイトルにしました。

このタイトルのように考えることで気持ちは楽になり、苦情に対する姿勢が変わると思うのですが、どうでしょうか?