短期合格者の合格体験記を参考にする際には、受験キャリアの違いに気を付ける | びょうそくで司法試験(加藤喬の司法試験対策ブログ)

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 加藤喬
 青学法→慶應院(既修)
 平成26年、3回目の受験で労働法1位・論文36位で司法試験合格
 その後、辰巳法律研究所で講師デビューを果たし、司法修習も終え、現在は、資格スクエア・BEXAにて、過去問分析・方法論を反映した基本7科目・労働法の総合講座を担当

  短期合格者の合格体験記や短期合格という合格実績を参考にする際には、自分と短期合格者の受験キャリアの違いに気を付ける必要があります。

 

 

  これは、司法試験・予備試験に限らず、資格試験全般に共通することであると思います。

 

 

  例えば、中学受験・高校受験・大学受験で最上位に近い合格実績を残してきた人は、高水準の文章力・思考力・読解力が培われているとともに、記憶のコツ、過去問の使い方、試験傾向の把握といった自分と試験に合った勝ち方を熟知している可能性が高いです。

 

 

  こうした人は、中学受験から大学受験までに積み上げてきた学力とノウハウを総動員して、資格試験の勉強をすることができます。

 

 

  そのため、受験キャリアが乏しい人と比べて、学習の密度が濃いです。

 

 

  さらに、生来的なポテンシャルが高いのであれば、学習の密度はもっと濃くなります。

 

 

  そうすると、受験キャリアが乏しい人が、学習期間も含めて上記のような短期合格者の勉強方法をそのまま真似ようとすると、自分に合わないというか、身の丈に合わない学習の方法・計画を選択することになり、十分な学習効果を上げることができなくなるおそれがあります。

 

 

  短期合格者の勉強方法には、受験ノウハウも反映されていることが多いため、参考になることも多々あるとは思いますが、少なくとも参考にし得るのは勉強の方法に限られると思います。

 

  

  1科目当たりの学習期間、反復の頻度・回数、合格までの期間などは、あまり参考にならないと思います。

 

 

  短期合格、短期上位合格という表面的な結果だけを見て、自分も同じくらいの短期間で合格できると自己都合的な解釈をする人は、予備校にとって都合の良い顧客で終わってしまうおそれがあります。

 

 

  個々人の時間の価値は相対的なものであり、誰が、何をやるかによって、1時間・1日・1か月あたりの効果に違いが生じます。

 

 

  よほど高い目標でない限り、自分と傾向に合った方法を選択し、時間をかけて対策をすることで、最終的に目標を達成することは可能であると思います。

 

  

  目標(ゴール)は、自分が認識している身の丈に合わせる必要はないと思います。

 

 

  しかし、目標を達成するための手段(対策の期間も含む)は、自分の身の丈に合ったものを選択する必要があります。

 

 

  例えば、私の場合、大学3年の春に司法試験受験を決意し、伊藤塾のガイダンスに参加した際に、伊藤真塾長に、以下の相談をさせて頂きました。

 

 

   『私は、大学もスポーツ推薦で、受験という経験がないに等しいです。

 

  勉強に不慣れであることは理解しています。

 

  人よりも時間がかかる覚悟もあります。

 

  司法試験に確実に合格するためには、法科大学院専願コース(50~60万円)と旧司法試験併願コース(100万円以上)のどちらを選択すれば宜しいでしょうか。』

 

  

  これに対する伊藤真塾長の回答は、

 

 

  『旧司法試験併願コースだと消化不良になるかもしれないから、時間をかけて確実な合格を目指すのであれば、法科大学院専願コースのほうが良いのではないか。』 というものでした。

 

  

  法科大学院専願コースを受講してみたところ、それでも1年間では憲法・民法・刑法・商法の勉強しか終わらず、これら4科目の理解・記憶も曖昧であったため、4年次の法科大学院入試では全落ちしました(中央・明治は1次落ち、東北大は面接落ち)。

 

 

  それから、憲法・民法・刑法・商法の理解・記憶の定着を図るとともに、民事訴訟法・刑事訴訟法の勉強も進めることで、学習開始から約2年半で、中大(既修)・慶應(既修)に合格することができました(明治は面接辞退)。

 

 

  自分の受験キャリアの乏しさを踏まえても、法科大学院専願コースを選択することは正しかったと思います。

 

 

  また、受験勉強の経験や読書の習慣がなかった私は、文章の要約が苦手でした。

 

 

  基礎マスターテキストを見ているだけでは、文字通り「見る」だけになってしまい、理解(さらには記憶)するための「要約」ができていませんでした。

 

 

  そこで、大学3年の夏休みの途中で、基礎マスターテキストの論点を簡潔な表現でノートにまとめるという方法を試してみたところ、理解・記憶のしやすさが一気に高まりました。

 

  

  ここで初めて、理解・記憶がスタートしたといっても過言ではありません。

 

 

  ノートにまとめる過程が、文章を理解、要約する強制の契機になってくれたのです。

 

 

  文章力(要約して書く力を含む)も、自然と身につきました。

 

 

  文章に慣れていないという弱点を補うために、論証を理解・記憶したり、文章力を培うための手段として、まとめノートを作成することを選択したわけです。

 

 

  時間のかかるやり方ですが、私に合った勉強法でした。

 

  

  2回目の法科大学院入試の頃には、自分で書いてまとめたことであればほぼすべて正確に理解・記憶できているようになっており、論証の記憶が自分の武器になっていました。

 

 

  知識重視の労働法で1位を取ることができたのも、まとめノートの内容を正確に理解・記憶していたからです。

 

  

  このように、勉強の方法や期間は、人によって異なります。

 

 

  合格者の勉強方法も参考にしつつ、最終的には、 自分の強み・弱みと向き合って、自分に合った勉強の方法と計画を選択しましょう。

 

 

  そうすることで、選択した手段の効果を最大化できると思います。

 

  

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