皆の衆、息災であるか。

前田又左衛門利家也。


名古屋城へ登城せし皆々、大義である。


乱世に於いて数多の経済政策を行いたるは、我が御大将御館様で在る。
其れを引き継ぎ乱世の動乱を治めたるは、我が真の友 秀吉で在る。

経済とは云うなれば金回し。
貨幣価値を整えるのも乱世に於いては立派な経済政策で在った。

詳しき話しは又の機会に致すとして、現世の硬貨 五百円玉を見てくれ。
今直ぐにじゃ。
此の植物を模した紋様、何処かで目にした事が在ろう。

其れも其の筈、豊臣家の家紋で在る桐紋を模しておるのじゃ。

嘗て関ヶ原の合戦の後、徳川家に政権を奪取された豊臣家。後に豊臣家家臣の子孫達は、江戸幕府に終止符を打つべく明治維新を起こし再び陽の目を浴びる事に為る。
其の何よりの証拠が、主等も目に致した五百円玉の桐紋よ。

皆々、金は終生大事に致すのじゃ。

嘗て守銭奴の如き振る舞いに、唯一此の身が果てるまで運命を共に致した我が愚妻まつの怒りを買った儂からの戯れ言で在った。


さぁ、此度の布陣は槍の使い手 三英槍。
馴染みの布陣に一層気合いを入れ、何時にも増した良き団体戦に持ち込めた様に思う。
演武〔パフォーマンス〕も三英槍らしく業の極みを見せられたで在ろう。

今日も何処かで三英槍。
明日も何処かで三英槍。

江戸遠征で活躍しておる三英傑をも喰らわんばかりの勢いで、隊内でも切磋琢磨して参る所存。

陣笠隊 章右衛門、一之助も気合い充分に新しき形の戦働きに努めた。

我等、名古屋おもてなし武将隊。
上を目指し精進は尽きぬが、此からも宜しく頼む。



皆の衆、名古屋おもてなし武将隊は未だ涼しくは為らぬ故、覚悟召されい。



名古屋おもてなし武将隊 一番槍
前田又左衛門利家