第六回目です。

ちょい風邪気味になってしましたが、本は読めますし全然いいです(笑)

明日は英語勉強と読書をするってことで、家で安静にしておこっと。

やることは多いですが(笑)

さて、今回はこちらの本です!!


君たちに明日はない
垣根涼介
新潮社

~紹介文~
リストラ請負会社に勤める主人公が、仕事や恋に奮闘する姿を描いた小説。クールでハードボイルド的だが、熱くなったり、苦悩し落ち込んだりする、自分と重ねあわせやすくて、とても人間くさい主人公像が秀逸!人にクビを言い渡す会社という、新提案の設定もおもしろく、そこで繰り広げられるドラマは、今までにないオチや展開が多くてとても斬新。各章で、それぞれ違った担当を相手に話を展開するのだが、個性的な担当(クビを言い渡す相手)に出会い、主人公の考えや仕事への考え方などが変化し、どんどん成長していく様がなんともよく描かれている。現代社会でもがく、社会人のバイブルとなり得る小説!!







垣根涼介さんも父の紹介でこの本で知りました。

父とは本の趣味があったり、あわなかったりで、聞く耳半分で読み出したのですが、これは大当たりでした!!

社会人でないボクの現状況ではリアルだなんて言えないけど、きっとこれが社会人のリアルなんだろうと知らずとも思ってしまうほど、主人公の葛藤や、仕事と恋愛の両立だのが、とてもよく描かれていると思います。

目のつけどころも鋭くて、リストラだの、再就職だのの文字が、いたるところで目に付く現代社会において、出るべくして出たと言っても過言ではない小説だと思います。

主人公がまず最高にいい!!

たぶん作者の垣根さんのインタビューとかを読む限り、かなり作者の分身的なところもあるんでしょうが、最高にクール。頭もすごくいいですしね。それに、遊びも仕事も手を抜かず、かつうまく切り替えどちらも器用にこなす。ボクの最高の大人像ですね。

あと、彼が最初の章での担当(つまりクビを言い渡した人)と、恋人関係に徐々に発展していくのですが、『クビを言い渡す人と言い渡される人』という構図で始まった変てこな恋愛も、少し他とは違っていておもしろいです!

その女性像も、強く現代の現状を表した人物像で、『仕事もでき、自立している、いわゆるデキル大人の女』で、『』を描くこの小説をさらに引き立てるのに、ひと役かってます。

それと、毎回の担当となるクビ候補者たちもいい!!

本当に個性的で、言い渡された後の対応も違う。泣く者もいれば怒るものもいるし、主人公をなじるもの、うらむ者・・・ホントにバラエティに富んでいます。そして、その彼らが、その『クビ』という事実をどう受け入れていくかが、リアルに描かれているのでそこも見ものです。彼らが出したそれぞれの答えとは・・・?


あと、テーマがテーマなだけに、デリケートな分、人間関係がホントに細かく書かれています。

そしてその『人間対人間』をこなしていく上で、表面上では冷たく対応してはいるんだけど、心のどこかで感情的な熱いものが芽生え始めてくる主人公の変化も実におもしろい!!

彼は、実はすごく今の自分の仕事にプライドと情熱、やりがいをもっている男なのです。

だから、今、自分の仕事にやりがいを感じていない人なんかにも読んで欲しい本ですね。

まぁ、社会人さんたちなら、どんな職業についている人でも、彼の感じる気持ちは理解できるんじゃないかと思います。ボクも社会人になったらもう一度読もうと思います。続編も出てるみたいですしね。




ちなみに、これも山本周五郎賞!!さすがだ!!おもしろいわけだ!!

これぞ、現代の人間ドラマ!!社会人さんたちは絶対読んでみてください!!