ジョーカー  トッド・フィリップス監督作品 | 人力飛行少年の肉体を脱ぎ捨てたなら

人力飛行少年の肉体を脱ぎ捨てたなら

ネットの海を漂う吟遊詩人になって
見知らぬあなたに愛を吟じよう

監督・脚本 トッド・フィリップス

脚本 スコット・シルヴァー

撮影 ローレンス・シャー

編集 ジェフ・グロス

音楽 ヒドゥル・グドナドッティル

出演 ホアキン・フェニックス、ロバート・デ・ニーロ、サジー・ピーツ

    フランセス・コンロイ

2019年度 製作国 アメリカ 上映時間 2時間2分

 

(ネタばれあり)

 

「タクシードライバー」のトラヴィスは、妄想の中で悪を退治して偽りのヒーローになったが、

「ジョーカー」のアーサーは、ポピュリズムのシンボルとも言える人気トーク番組の司会者

(トラヴィスを演じたロバート・デ・ニーロを配役するというジョーク)を抹殺する事で、

悪の根源にあるものが何かをリアルな現実として浮き彫りにした。

何故これほどまでにジョーカーは愛されるのか?

それは、彼が理不尽な世の中に対して持っている憤りを、私たちも共有しているからだ。

ジョーカーは精神を病んでいる狂人と言うなかれ。実は本当に精神を病んでいるのは、

世界で起きている権力の横暴から目を逸らし、何事も無かったように生きている私たち自身

なのだから。

 

 

数多く作られてきたスピンオフ作品の中で、本作以上の説得力ある作品を

観たことがない。

ホアキン・フェニックスの神憑りとも言える演技とともに、永遠に語り継がれるで

あろう2010年代屈指の傑作。

 

 


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