フィジーの夕陽 | 人力飛行少年の肉体を脱ぎ捨てたなら

人力飛行少年の肉体を脱ぎ捨てたなら

ネットの海を漂う吟遊詩人になって
見知らぬあなたに愛を吟じよう

拾い集めた君との思い出を
土鍋でぐつぐつ煮込んで
ふたりで食べた
酸いも甘いも混じり合い
塩っぱい涙の味がした

食後のデザートにとっておいた
フィジーの砂浜で見た夕陽が
光り輝く野良猫に変わっていた
しかたないから夕陽の変わりに
光り輝く野良猫を食べた

心が温まって満たされた君は
猫のまねして私に飛びつき
耳元でニャーと甘えて鳴いた

少女に返った君にくちづけすると
塩っぱい海の味がした


(2009年4月8日)


ランキング参加中

↓応援クリックお願いします。

人気ブログランキングへ