いま思うこと | 文学座公演『三人姉妹』公演ブログ

文学座公演『三人姉妹』公演ブログ

2012年2月10日~19日、紀伊國屋ホールにて公演。

みなさま『三人姉妹』を応援してくださりまして本当にありがとうございました。Bナターシャの千田美智子です。






日曜日に無事に千穐楽を迎えました。舞台をバラシ何もない素舞台の紀伊國屋ホールを目にして……ポカーンとした気分になりました。







この2カ月はとても、とても、濃い時間でした。文学座31年ぶりの『三人姉妹』であり、Wキャストと言うこともあり、正直とてもしんどかったです。逃げ場のない稽古、そして本番期間でした。自分の不甲斐なさに悶々とする帰り道。緊張で朝目が覚める。夢でも『三人姉妹』。これは私だけに限ったことではなかったと思います。若手はみんな体験していたと思います。毎日の稽古がこんなにも怖かったことは未だかつてなかったのではなかったのではなかったのでしょうか。舞台に出る。舞台に立つ覚悟をしながら一瞬たりとも無駄には出来ないと言う思いが詰まった2ヶ月でした。






それも、これも、根気強く辛抱強く言い続け見続けて下さった先輩方のお陰です。ここまで本気で付き合ってくださる先輩方に出会えて感謝です。本気で叱って下さるので、ホンの少し誉められると本当に善かったのだと心から信じて嬉しくなれました。自信に繋がりました。それは本気で言ってくれているから、信じられる。信頼できる。素晴らしい環境でした。





今だから言える私の思いでをご紹介致しましょう(笑)




3幕の稽古中に『千田っ!お前の台詞全然意味わかんねーよ!!』と菅生さんに怒鳴られ、そのあとシーンが終わり席に戻るやいなや隣の菅生さんに指でツンツンされ『2階の稽古場に上がって来い!』と……。上がって行くと一つのパイプ椅子。その対面にはドカンと菅生さんが台本を持って座っていらっしゃる。




3幕冒頭のたった2行の台詞のみを40分ほどなん十回も……所謂千本ノックですね!これは、本当に楽しかった!どう自分がダメなのか手に取るように分かったのですから。菅生さんはオリガの台詞を読んで付き合って下さる。なんとも贅沢な時間でした。





この千本ノックから、声をどう出すかを意識するきっかけになりました。すぐになんて出来ないけれども、意識し続ければいつか出来るのではないか、継続的改善をくじけずに続けました。




いつか、いつの日かこの2カ月のお返しがしたいと心から思っています。めげずに続けます。そして、私は文学座の役者であると誇りを持って芝居を続けて行きたいと、今、『長崎ぶらぶら節』の鎌倉公演に向かう電車の中揺られながら思っております。






みなさま『三人姉妹』にお立ちあいくださいまして本当にありがとうございました。






今後とも文学座を宜しくお願い申し上げます。






では同じく闘っている『長崎ぶらぶら節』観にに行って参ります。








あぁ!
芝居がしたい!








千田美智子