自分には厳しく・・・ | 仏光さんの心の相談室

自分には厳しく・・・

仏光さんの心と体の学校Webサイトはこちら

皆さん明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。先ほど東京から帰ってきました。お正月は埼玉県にある川越の氷川神社に行ってきました。私は川越に初めて行ったのですが、小江戸と呼ばれているように、古い町並みが残っていて結構楽しみました。色々しゃれた雑貨やお菓子を古民家で売っていて、久しぶりに観光客になった気分でした。

 

帰ってきてから夜、家で合掌瞑想をしていました。そして瞑想が終わってから自分のことをよく考えました。怒らない練習をしていますが、なかなか自分の心がコントロールしきれないのは何故かなと考えました。それは私にまだまだ自我があるからです。

 

怒るというのは、その状況が自分に受け入れることができないから怒るのですね。人でも状況でも自分が受け入れることができると怒ることは一つもないのです。受け入れるというのは自分に受け入れるのですから、受け入れる受け入れないはその自分というものが決めているのですね。

 

ところが自分というものを突き詰めて考えると何が自分なのかが良く分かりません。自分の心と言っても、それは常に変化し続けているし、何をもって自分と言ったらよいのか分からないのですね。受け入れる基準にしても、今まで自分が育った環境や経験などで何となく決まっているようですが、その時の気分で同じことでも受け入れることができたり、受け入れることができなかったりするのです。

 

この自分というのが自我であるのは分かっています。しかし、その自我を無くしているつもりがまだまだ自分に残っているから、受け入れられない状況というものが出てくるのです。調子の良い時には受け入れられて怒るという感情が生まれなくても、何か調子が悪いとイライラしたり怒ったりするのですね。

 

そこに自分の自我があるのです。坐禅をしたら自我が無くなっていくということでしたが、なかなか自我はなくなりませんでした。「だからもっと修行するのだ~」ということになるのですが、私が一番尊敬する坐禅の大先輩が禅の修行だけではなかなか難しいと言うのです。何十年も坐禅の修行して、禅の心の境涯としては行くところまで行った人がそう言うのですね。それでは他にどのようにしてこの自我を無くしていけばよいのでしょう?

 

その辺りを私は鏑射寺の中村和尚に直接お聞きしたいのです。中村和尚は超人ですが、どのような修行をしたら、またはどのような心の置き所を持てばこの最後に残っている自我を無くすことができるのか教えてもらいたいのですね。

 

なるほど昔の自分と比べたら自我は少なくなっているかも知れません。そして傍から見れば世間で特に大きな問題も無く人生を過ごせるかもしれません。でもそれではやっぱり自分が納得できないのです。自分の自我を無くすことが自分の心の平穏につながるのですが、これがなかなか無くなってくれないので困るのですね。

 

頭で理解したり、禅の理屈を述べながら自我が少なくなったふりをするのは簡単です。それはある程度禅をすれば誰にでもできます。そして世間で「ああいい人ですね。」になることは簡単なのですが、自分は自分の心がどうであるのか分かっているので、他の人や世間を意識してふりをしたり、それらしく見せたりするのではなく、心底自我が無い状態になるのにはどうしたらよいのかが、私のこれからの解決していかなければならない問題です。

 

今年の目標はそれですね。今年だけで終わらないのは分かっていますが、自分は自分でやっぱりごまかせないので、どうしても出てくる怒りの感情をきれいさっぱり無くしたいのです。怒りというのは仏教では腹が立つという意味だけではなく、後悔とか不安とか、人間としてどうしようもなく出てくるマイナスの感情です。これをきれいさっぱりなくしたいのです。

 

お釈迦様はこれを無くしたのですね。不安や恐れが無い状態が悟りです。お釈迦様は、

 

「他人の過ちや、したことしなかったことなど、見る必要は無い。自分を観るべきだ。何をしているのか、何をしていないのか、と。」

 

と言っておられます。だからやっぱり自分を見なければならないのですね。そのように自分を見た時にまだまだ自我がいっぱいあるのが分かったのです。自分の心をコントロールしきれていない自分があるのですね。これからも私の自分との戦いは続きます。

 

それは大変しんどいことなのですけど、自分との戦いをしていかなければもっと大変でしんどいことになるのが分かっているので、やっぱり私はやってみますね。自分を「まあまあこんなものでいいかな・・・・」とごまかして死にたくは無いので、死ぬまでにやれるところまでやってみます。まあとことん「自分には厳しく、他人には寛大に」ですね。寛大であるということは受け入れるということですから、これが自分との勝負です。

 

合掌

 

仏光

仏光さんからのお願い

下二つのアイコンのクリックをお願いします
 

人気ブログランキング参加中。クリックをお願いします

禅僧 仏光さんの心の相談室-バナーブログランキング

ブログ村ランキング参加中。こちらもクリックをお願いします

禅僧 仏光さんの心の相談室-バナーブログ村

 

仏光さんのfacebookはこちらです