心の許容範囲 | 仏光さんの心の相談室

心の許容範囲

最近、仕事が忙しい日々が続いていたので疲れたのか昨日は家に帰ってきてお風呂に入ってすぐに寝ました。でも、その分身体が楽なのでこれはこれで良かったなと思います。人間の筋肉は50歳を越える頃から毎年1%減少していきますので、いつまでも若い頃のように身体を酷使することはできなくなっていくのですね。楽をしようとは思いませんが、気をつけながら死ぬ前の日まで仕事や坐禅を続けたいと思っています。たとえ明日死んでも文句はありませんが、できるだけ元気に長生きしたいと願っています。

昨日、私のところに自律神経失調で相談に来られたご婦人が言っていたのですが、「私は白黒はっきりしていないといつまでも気になってしょうがないのです。夜も寝られないときがあります。」との事でした。「こうでなければいけない」、「何でもきちんとしていなければいけない」というのが強いのですね。自分が思っている「こうでなければいけない」事から外れるともう我慢ができないのです。これでは自律神経失調になるのも無理は無いと思います。

まあ白黒はっきりさせることも大事ですが、日々の生活の中で何でも自分が思い込んでいるようにきちんとなっていないと気が済まないでは、毎日の生活がしんどくなっていくのは当然なのですね。「自分はきちんとしているのに、周りはそうではない」と怒りの感情がこみ上げて来たりするのです。白黒はっきりさせるというのも、自分なりの白黒なのでこれはこれで自我なのですね。自分の白黒を周りにも要求しているのです。これを言い換えると「自分が思っている通りに周りもしてくれないと嫌だ」ということになるのですね。

そして周りが自分が思っている通りにしてくれないから腹が立つということになっていくのです。「私は白黒はっきりしていないと嫌です」というのは一見聞こえは良いですが、それだけ心の許容範囲が少ないということです。もちろんどう見ても社会的に間違っていることには闘っても良いと思いますが、日々の生活で取るに足らないことでも「自分が思う通りにきちんとしていなければ嫌だ」というのは、これは自分勝手な話です。周りはえらい迷惑をこうむることになります。

自分のやり方を押し付けなくても、「自分は我慢している」というのも心を消耗することになります。大体世の中は何でも白黒はっきりしているわけではありません。グレーな部分が多いのですね。こんなことはみんな頭では分かっているのですが、いざ自分の周りのこととなると頭で理解しているようには心は動いてくれないのです。「自分はこのようにきちんとしているのに周りはそうではない」と腹が立ってくるのです。これでは死ぬまで心を消耗することになります。

私も自分の中で「こうあるべきだ」と白黒ははっきりしていますが、それを周りにも押し付けることはしないようにしています。だからといってイライラする事もありません。私は人生に迷っている人は坐禅をするべきだと思います。だからといって「坐禅をしろ」とは言いません。「坐禅をしたら良いですよ」とは言いますが、「坐禅をしろ」とは言いませんね。「せっかく親切で坐禅を薦めているのに、あいつは坐禅をしやがらない」と腹を立てることもありません。

だから自分の白黒は自分に当てはめるもので、他人に押し付けるものではないのですね。他人には他人の事情があり、それも理解するだけの心の度量があると世の中を平穏に過ごすことができます。私はこれが心の許容範囲だと思っています。職場で指導的な立場になっても「ああせい。こうせい。」ではなくて、仕事上どうしても必要なことは相手が納得するまで何回も話すことですね。これには忍耐が必要です。これは家族にも当てはまります。「ああせい。こうせい。」ではなくて相手が納得するまで話すという心構えがあると、案外その方が相手は言うことを聞いてくれます。

心の許容範囲が大きくなると、自分だけではなく相手も楽になりますね。自分の白黒はあくまで自分に適用するもので、相手に適用するのには忍耐が必要なのだということをよく理解することです。そうすればお互い平穏に暮らせますよ。心穏やかに暮らすということは心の許容範囲を大きくすることなのですね。自分の心を鍛えないとなかなか心の許容範囲は大きくなってはくれません。心の許容範囲がその人の人物の大きさを表します。やっぱり私は坐禅をする以外には私の心の許容範囲は大きくならないみたいです。死ぬ前の日まで私の坐禅は続きますね。

合掌

仏光

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