苦難の中にいる時 | 仏光さんの心の相談室

苦難の中にいる時

私の経験からですが、苦難というのは次から次と「これでもか」というように襲い掛かってきます。その時は「何で自分だけ・・・」と思うのですが、実はこういう事は結構みんな平等に訪れるみたいです。だから自分だけと思わないほうが良いですね。私も苦難の最中はいつまでもその苦難が続くように見えましたが、実際は終わりがあります。朝の来ない夜は無いのですね。その時に「もうどうでもよい」と自暴自棄になって無茶をするともっと苦難が襲い掛かるようになります。また、いつまでも悲しみに沈んでいても良い状況は訪れません。だから苦しい時には苦しい時の最善の過ごし方というものがあります。


私の場合そもそも振り返ってみると、これでもかと苦難が次から次と襲い掛かってきた根本的な理由は自分の人格にあったと思います。その時は周りの環境により自分が苦難に陥っているように思いますが、大概の場合、苦難に陥る理由は自分にありますね。災害に遭うのは別として、多くの場合苦難の元は自分にあると思います。自分が変わらないから苦難が次から次と襲い掛かってくるのです。自分を変えていくと苦難もそれに伴って解消していく場合が多いですね。


「こうなったのはお前のせいだ。あの人のせいだ。会社のせいだ。」と人や環境を怨んでいるうちは苦難は次から次と襲い掛かってきますが、それはそれと一旦横に置いておいて、今自分に何が出来るのかゆっくり考えてみるのですね。そして状況を改善するのに良いと思われることを身体を動かして実行することです。人間は脳が発達したお陰で「考え込む」事ができます。人間は苦難に陥るとどうしても考え込んで動かなくなる傾向があります。普段から訓練していないといざという時には体が動かないのですね。だから状況が改善されるであろうと思われること、要するに建設的な事を一つでも良いから実行するようにするのです。


それは電話一本でも良いかもしれません。何しろ建設的な事を一つでも良いからするのですね。私が苦難の最中にしたもっとも建設的な事は今から振り返ると坐禅だったなと思います。もちろん坐っている事も大切ですが、坐禅をしている道場の皆さんと交流をもてたことにより、「世の中にはこんな心穏やかな世界もあるのだ」と思いましたね。そしてそれが疲れていた私の心の拠り所になっていったと思います。そういう状況を作り出したのが「坐禅をしてみたいのですが・・・」と「人間禅」に電話を一本かけたことです。この電話一本が苦難を乗り越えた今の私を作っているのですね。こう考えるとその時は何気ない電話一本でも人生を変えるきっかけになることがあるのです。


考えているだけで何もしなければ、今でも私は苦難の中にいたかも知れません。だから苦難の状況の中でその状況から逃れるのに良いと思われる事を考えてそれを実行することです。そうするとすぐに変化は無くても知らないうちに苦難の状況が改善されていくのですね。だから普段からこういう心の癖をつけておけば良いのです。何か気持ちが沈む時とか嫌な事があった時には、意識して何か一つ建設的な事をするという癖をつけるのですね。一番良くないのは考え込んで何もしない事です。これを覚えておくだけで人生随分助かると思いますよ。


合掌


仏光

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