一人ブータン | 仏光さんの心の相談室
2012-10-26 06:06:35

一人ブータン

テーマ:悩まない道

私は幸せとは心の状態であると多くの人に話してきました。昨日もかなり心を病んだ方が来られて、できる限りの事をしましたが、帰る時にはかなり顔色が良くなっていたので回復していかれる事を期待しています。今まで散々色々な病院に行かれていたにもかかわらず、どんどん症状が悪化してついに私のところへ来られたとのことでした。


私は体の痛みはまだ我慢できますが、心の痛みは我慢できないものと思っています。だからできるだけの事をして早く回復してもらいたいと思います。いくら高学歴であっても、いくら財産があっても心を病むと決して幸せではありません。それなら学歴がなくても、貧乏でも心が健やかな方が何千倍も幸せです。私の場合、昔外資の社長をしていた時は、自分の自我により心を病んでいたと思います。その時は得意満面で気付かなかったのですが、自分の事に一生懸命で、見かけはどうであれ心の底では人と比べて人より肩書き、権力、収入などで勝る事ばかりを考えていたと思います。


こういうのも病名が付かなくても心の病気です。要するに人のことなどかまっていなかったのですね。だから、やはり幸せ感などなかったです。お金や肩書きや権限はありましたが、幸せではなかったのですね。人と比べて如何に自分が優れているかを見せる事をほぼ無意識でやっていたと思います。こうなると完全に心の病気ですね。今の私は肩書きなどどうでも良いし、お金はつつがなく暮らしていけるだけあれば良いし、権力などあっても邪魔くらいに思っていますので、心はすこぶる健やかです。


だから、毎日幸せを感じて生きていられるのだなと思います。要するに幸せ不幸せというのは何を持っているかでは決して決まるものでは無いのですね。自分の心の置き所一つで幸せ、不幸せが決まるのです。「佐賀のガバイばあちゃん」という映画がありましたが、本当に筋金入りの貧乏なのに楽しく暮らしている様子が見るほうの心も楽しませてくれます。これを見ていると本当に心の状態が幸せ、不幸せを決めるのだなと思います。


人間の社会というのは大変皮肉に出来ていて、社会が物質的に豊かになればなるほど人々が心を病むようにできています。社会全体が貧乏だと心を病む人は少ないのですが、社会がアメリカのように物質的に豊かになると心を病む人が急増するのです。これは、自分も物質的に豊かになろうとして学校でも、社会でも人と競争ばかりするようになるからですね。人より豊かになろうと自分を駆り立てますから心が病むのです。今の日本もそのようになっていますね。次は韓国や中国もそのようになります。


このような社会に勝者は居ないのです。金持ちは金持ちになったで優越感を感じますが、もっと金持ちになろうと心を駆り立てます。まあ、自分さえ良ければいいのですね。そして自分が持っているものを守ろうとして心を病んでいきます。持てば持つほど失う恐怖が増大するのですね。貧乏な人は貧乏で自分が敗者になったと思いますから劣等感や絶望感に苛まれて心を病みます。人間は本能的に社会が豊かで無い場合は物を他の人と分かち合おうとしますが、社会が豊かになると豊かさを独り占めしようとする行動に出るようになっているのです。これはほぼ無意識の中で行われます。だから社会が豊かになると心を病む人が急増するようになっているのですね。


ヒマラヤのふもとにブータンという仏教国がありますが、物質的には世界の最貧国になるような国なのに、国連の調査でそこの国民は90%以上の人が幸せを感じて生きているのは有名な話です。今は鎖国政策をとっていますが、豊かな国の退廃した精神文化や物質文化が入ってこないように鎖国政策をしているのですね。今の世界を見ているとこれは賢明な国策と言えるかもしれません。物質的に貧しくても仏教の教えの元に全国民が分かち合い、助け合って生きている国ほど素晴らしいものは無いでしょうね。この世の極楽とはブータンの事かも知れません。


人はこのように生きようとすれば良いのですが、今の日本で社会全体となると難しいので、自分だけでもこのように生きる努力をすればよいと私は思っています。要するに自分と人とを比べないのです。そして困っている人が居たらできるだけの事をするのですね。出来るだけの事をしても相手は今の日本で生きている人だから、何の見返りも期待しないで出来るだけの事をするのです。もし見返りを期待してこんなことをやっていると今の日本ではすぐに嫌になります。これが私の布施行ですね。見返りを期待しないで施すのが布施です。私は食べていく為には仕事やセミナーをしてお金を作りますが、余分にお金が出来れば布施します。だから毎日つつがなく生きていけますが貯金はほとんどありません。


最後に貧乏で死んでもかまわないのです。ブータンの人も貧乏で死んでいます。でも心は幸せですね。これを私は「一人ブータン」と呼んで楽しんでいます。朝は澄んだ空気の中で坐禅をして、朝から晩まで自分ができる仕事を一生懸命して、むさぼる事もなく、余分は布施をして、人に坐禅を教えて、家に帰って寝るという生活ですね。これが一人ブータンです。それでもブータンの人々よりかなり豊かに暮らしていると思います。豊かな社会の中で人と比べながらむさぼり合い、非難し合うと心が病んでいきますから私は今の生活で大変満足です。


合掌


仏光

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