他を慈しむ心
どうも人間は放って置くと自分の事だけを考えるようになるみたいです。これは過去の偉大な教祖達、イエスキリスト、モハメッド、釈迦が説いた教えに共通しているのが「他を慈しめ」という事から、2000年~2,500年前も自分や自分の家族の事を中心に考えると人間社会で争いが起こり、心は荒んでいって、なかなか幸せにはなれないという真理があったのです。だから本当の幸せは他を慈しむ心から始まる事を教えたのですね。
多分、イエスキリストやモハメッドが今のイスラム教とキリスト教の争いや戦争を見たらびっくりすると思うし、お釈迦様が除霊やお払い、葬式や法事をしている寺の坊主を見たら仰天するでしょうね。「一体お前ら何をやっているのか!」と怒るでしょう。どう考えても彼らが「お前らもっとしっかり争わんかい!」とか「除霊やお払い、葬式、法事をしてもっとも儲けんかい。」などと言う訳が無いと思います。これは後の人間が自分の自我や欲からやっていることで、偉大な教えとは何の関係も無いのです。
どうしても人間は自我や欲に引きずられるから、愚かな事をしだすようになるのですね。私は仏教徒という事になるのですが、元々お釈迦様を崇拝するのではなく、自分が苦しかったから、苦しみから逃れる方法を説いているお釈迦様の教えた坐禅瞑想などを実践しているだけなのです。そうしたら、彼が言ったように本当に苦しみが減って行って、結構幸せに暮らせるようになったのですね。自我や欲に引きずられることが少なくなった分、幸せになったのです。「なるほど、これは本当だった」と思ったので皆さんにお伝えしているのですね。
何れにせよ自我や欲が少なくなっていくと、「他を慈しむ心」が芽生えてきます。私がビジネスマンでブイブイ言わしていた頃は、社交辞令として他を慈しむふりはしますが、心の奥底は自分の事ばかりで、本当の意味で「他を慈しむ」という心は無かったですね。人と競い合い、自分がいい目をすることが普通に人生の目的だったと思います。人の事はさて置き、自分がいい目をしますようにと心の奥底では願っていたのです。そして、外資の社長などになって傲慢で嫌な人間になり、自分はご満悦のつもりがどんどん不幸の種を撒き散らしていたのです。社長をクビになった時、これら自分が蒔いた不幸の種が一気に芽を吹き、自分に襲いかかって来たのですね。
当然の事ながら不幸になり、心は苦しくなります。苦しみのどん底です。そこから禅に出会い、お釈迦様が説いた苦しみから逃れる方法を学び、何年も実践していくうちに、苦しみがだんだん減って行って、生まれて初めて毎日心の幸せを感じて生きられるようになって来たのです。やはり頭の中で理解しているだけでは幸せにはなりませんが、お釈迦様が教えた方法を実践していくと、彼が言ったとおりに幸せになっていくものです。「実践するのはしんどいから、何とか理解するだけで幸せにして貰えませんか?」という訳には残念ながらやはり行かないのです。実践をしないといつまでも本当の心の幸せを感じる事は無いでしょうね。
何故このように幸せを感じることが出来るようになったかと自分を振り返ってみると、「他を慈しむ心」が自分の中に芽生えてきたからだと思うのです。私は、ある時「自分が幸せになる一番の近道は、他人を幸せにすることだ。」と気付いたのですね。自分も一回しか無い人生ですから、やっぱり幸せになりたい。昔のように自分の事だけを思っているといつまでも幸せにはなれない。やはり理解や思い込みや見せ掛けではなく、本当に他を慈しむ心が芽生えてくると自分が幸せになっていくのですね。いくら頭の中で「他を慈しむぞ!フニャ~」と思い込んでも幸せになるものではありません。正しい坐禅を通して心のトレーニングを積んでいくと自然に他を慈しむ心が出て来るものです。
何にもしなければ、やはり人生は自我や欲に引きづられて自分中心になり、どうしても不幸や苦しみから逃れることはできません。もし、自分を振り返って、人の幸福を妬み幸せから引きずり下ろしたいという気持ちが少しでもあったり、人を恨んだりする気持ちがあるのなら、自分は一生涯心からの幸せを感じることなく死を迎えると思っておいた方が良いでしょうね。実際にそうなりますから。誰でも生まれてきて人生を過ごすのなら、その人生が幸せなものになってもらいたいと願うはずです。世間一般で言われる金、資産、社会的地位、名声などの「成功」という概念は幸せをもたらすことはありません。結局は苦しみをもたらします。私がそうでしたから。「他を慈しむ心」が幸せをもたらすのです。これが真理です。だからイエスキリストもモハメッドも釈迦も「他を慈しめ」と説いているのですね。心から納得です。
合掌
仏光
仏光さんからのお願い
ブログ本出版を目指しています。下二つのアイコンのクリックをお願いします!
人気ブログランキング参加中。クリックをお願いします↓
ブログ村ランキング参加中。こちらもクリックをお願いします↓