放っておくと・・・ | 仏光さんの心の相談室

放っておくと・・・

どうも人間というのは放っておくと、どうしてもマイナスの感情に流されるようです。何故マイナスの感情の方がプラスの感情より多くなるかというと、世の中自分の思い通りになることばかりでは無いからですね。思い通りにならない方が思い通りになることよりどうしても多いのです。そこで落ち込んだりするのですね。生まれた時、心は真白なのですが、育っていく間にマイナスの感情が植えつけられるのです。これは人によって程度に差があります。うつの人は殆どベースとなっている感情はマイナスというか、消極的なものです。不安、怒り、悲しみ、疑い、恨み、嫉妬などのマイナス感情が、喜びなどのプラス感情より多いのです。


私も放っておくとマイナス感情の方が多かったと思いますね。まあ,だから禅の道に入って、このマイナス感情で過ごしているこの人生を何とかしたいと思ったのですね。禅を始めた時は、精神的にはどん底の状態でこれを何とかしたいと思ったのです。もちろん時々自分の思い通りになることもあるのですが、この苦しみから逃れられる人生にするにはどうしたらよいのか?というのが禅を始めた動機だったと思います。外を歩く時や近所の人と挨拶する時などは「私は大丈夫です。」という顔をしていても、心の中はマイナス感情の嵐でしたね。


でも、何かをしなければ自分はどうにもならないと思ったのが良かったと思います。禅を始めてから少しづつ自分が変わっていったと思いますね。まず、自分を作ることが少なくなりました。坐禅を始めても、自我が無くなったわけではありませんから、小さな自己を「これが自分だ!」と思い込んでしっかり守っているのです。でも、それが少しづつ無くなっていった分、自分を作るということが少なくなっていきました。


禅の環境はお釈迦様や、祖師方の教えに触れる環境です。先人の智慧を学ぶことが出来るのですね。そこで「少欲知足・・・欲を少なくして足るを知る」とか「人間本来無一物」などの先人の智慧に触れることが出来るのです。それを知識で学ぶだけではなく、坐禅という行為を通して自分のものにしていくことが出来るのですね。


私が今までのところ禅で学んだ事で、最も大きかったのは「人間は本来澄んだ心を持っている。しかしそれには生きてきた間に雲がかかって本来の光が見えなくなっている。その雲を払いのけると本来の澄んだ心が光り輝いてくる」というものです。これはまだ自分のものとはしていないのですが、知識で知るだけでも勇気が出ますね。雲が無くなってはじめて月の光が差し込むのではなく、本来雲の上にはいつも月は光り輝いているという真理です。だから私達の心の中にも本来光り輝く澄んだ心が既にあるのですね。これはみんなに平等に与えられているのです。


今は雲がかかっていて本来の澄んだ心は見失っているかもしれないけれど、自分の中には既に光り輝く澄んだ心があるのだよということを知るだけでも心が救われます。後は雲を払いのける作業があるのですね。放っておくと私達はマイナス感情という雲で心が覆われて苦しむのです。でも本来は澄んだ心を持っているので、雲を払いのけると苦しみも無くなるのですね。何もしなければ雲に覆われたまま死ぬことになりますが、正しい行動をすると自分の心が晴れるのです。死ぬまでには本来の澄んだ心に戻りたいと思いますね。その時には本当に自分の人生に満足して死ねると思いますよ。


合掌


仏光

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