読み切り小説:青空

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読み切りなので、全員に公開。

 

☆青空

 

私は、飯塚咲代(いいづかさくよ)。

11月18日生まれのO型。高校2年生です。

家族は両親とお兄ちゃんの、4人暮らしです。

 

 

実は、私には秘密があります。

 

それは、私には人に見えない物が見えます。

この能力は、生まれた頃からあるようです。

子供のころには、「イマジナリーフレンド」として、よくある傾向なのですが、

それとは違うみたいです。

 

人に見えなくて、私に見えるもの・・・

それは・・・

 

あっ、やってきました。

「咲代、元気にしてた?」

「うん、元気だったよ。パピは?」

「とても、元気、元気だけが、取り柄だもん」

 

この子は、パピ。蝶の妖精です。

私がこの子と出会ったのは、幼稚園の頃。

家族でピクニック行った時、出会いました。

 

この頃、「四葉のクローバーを頭の上に乗せると、妖精が見える」と聞いていたので、

試しに乗せたら、この子が見えました。

以来、私の一番の友達です。

 

彼女、パピは私にしか見えません。

普段は、死者の魂を、あの世へといざなう仕事をしているようです。

最近は、忙しくてなかなか来れないようです。

そう、忙しくてね・・・

 

「今日はどうしたの?」

いつものように、パピに尋ねます。

パピは、表情が曇ります。

彼女の表情が曇るのは、とんでもない前ぶれです。

 

「実は、近々死者がたくさん出るの・・・なので、しばらくここに置いてほしい・・・」

「それはかまわないけど・・・どうして・・・」

パピは、間をおいて答えます。

「結論から言うわ。人類は、いえ地球は滅びるの・・・」

パピは、淡々と答えます。

「滅ぶって・・・」

私は、自分でも驚くほど冷静に、パピに尋ねます。

 

「人類は、いつまでたっても戦争や核実験をやめないわ・・・いいかげん、神様がほっておくと思う」

私は、その問いにうなずくしか出来ませんでした。

 

「もう少しだけ待って下さい・・・そう、神様に嘆願したの・・・でも、うなずいてはくれなかった・・・」

パピは、申し訳なさそうに謝罪します。

「なので、残された時間は、咲代と過ごしたくて・・・」

 

私は彼女を責めませんでした。

「仕方ないわ・・・人類の自業自得だもんね・・・」

私は、近いうちにこうなることは、見えていました。

ですので、来るべき時が来たな・・・という感じでした。

 

神様も、我慢の限界なのでしょう・・・

 

「普通は言えないの・・・でも、咲代だけには、知らせておきたくて・・・」

私はパピを抱きしめて言いました。

「ありがとう」と・・・

 

人類もそれをわかっていたのか・・・宇宙ロケットを開発して、地球を脱出することにしました。

当り前ですが、希望者は殺到しました。

でも、私はそれに希望しなかった・・・

敢えて、滅ぶ事を望みました。

 

数か月後・・・巨大隕石が衝突して、地球は滅びました。

私は後悔はしていません。

 

なぜなら、もっと大切なものを得たのだから・・・

 

Fin

 

当り前ですが、フィクションです。