フォルクスワーゲン事件。環境問題は無関係という衝撃 | 大学の経営学講義 実況中継

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4.環境問題の犯人は自動車なのか
925日のThe Wall Street Journalは衝撃的な記事をアップ
しています。これはおそらく有料の記事で偶然見つけたので、
もう消えているでしょうが
Politicians Hope Scandal Stops at VW
(政治家はスキャンダルはフォルクスワーゲンで終わりにして
もらいたいと願っている)という記事です。

この題名からうかがえるのは、これが政治問題であるという
ことと、この問題がアメリカ自動車産業にマイナス効果を
与えたら大変だという懸念、です。

この記事のポイントは、まず、そもそも有害物質排出
うんぬんなど意味がないという主張です。

調査によれば、世界の温暖化、気候変動に自動車の排ガス、
有害物質排出は8%しかかかわっていない、アメリカの
自動車に限ればたった3%だというのです。

この記事の筆者は「そもそも有害物質排出テスト」
なんてものをする必要すらもともとないのだ、
といわんばかりです。

それではなんで、そんなテストをやるのか。

それは、かっこつけ、だというわけです。

世の中が、消費者の一部がそれを望んでいるからだと
いうわけです。

カスタマーは王様であり、たとえそれが真実でも
王様が「違う」といえば、それは真実ではなくなる
のです。

かつて京都議定書で合意された二酸化炭素の排出量規制
に異を唱えたアメリカ。もともと環境問題なんか
どうでもいい、のかもしれません。
続きます。