こんにちは音譜

 

競泳の池江選手の白血病

堀ちえみさんの舌癌

 

連日の衝撃的な報道は

決して他人事ではありませんね。

 

一日も早い回復を祈ることしかできませんが、

自分自身の体にもちゃんと向き合いたいと思います。

 

 

 

さて、読書はこちらの1冊。

 

『ののはな通信』 三浦 しをん

 

ギザギザギザギザギザギザギザギザギザギザギザギザギザギザギザギザギザギザギザギザ

 

女子高の同級生、ののとはなは

授業中にやり取りするメモと

自宅から相手宅に送る手紙で友情を育んでいた。

 

しかし、次第に相手への思いは友情を超え、

性愛を伴ったものへ変わっていった。

 

たしかな愛の感触に酔いしれる二人だったが、

密度の濃すぎさゆえに、相手の裏切りを許せず

やがて離れていき、別々の道を歩むことに。

 

それぞれ大学進学し、

ののは別の同性愛者と同棲、

はなは幼馴染の男性と結婚。

 

人生の転機で2度の別れを経験しながらも、

互いになくてはならない存在だと再認識する二人であった。

 

そしてまた、ののとはなは別々の道を歩み始める。

本物の愛を感じながら・・・。

 

ギザギザギザギザギザギザギザギザギザギザギザギザギザギザギザギザギザギザ

 

ののとはなによる交換書簡によって

物語は進んでいきます。

 

高校生の頃の、激しい愛に身を焦がす二人の

手紙のやり取りは、正直ちょっと引いてしまいましたあせる

 

同性愛者の違和感というより、

若者特有のギラギラした恋愛に

おばさんとしてはついていけないという感じ汗

 

私としては、若い二人の普通の恋愛物語として

読めたんですが、

いわゆる性的マイノリティとしての苦悩も

二人の文面から伝わってきて、

世の中にあまた存在するLGBLの方々の

苦しい心のうちに思いを馳せました。

 

まだまだ世の中には彼らに対する

偏見がありますもんね。

自分が大切に思うこと、愛するものを

隠さなきゃならないなんて、なんて悲しいんでしょうしょぼん

 

 

でも、この物語を読むと、

相手が同性であろうと異性であろうと、

かけがえのない存在として愛することに

なんら違いがないと強く感じます。

 

きっとしをんさんは

そのことを伝えたかったんでしょうね。

 

 

しなやかで感情豊かなしをんさんの文章から

人を愛することの素晴らしさがあふれ出ていますアップ

 

 

肉体を超えて、魂の触れ合いにまで

昇華していくののとはなの美しい愛の物語。

 

 

相手に確かに愛されている強さが生きる支えになり、

新しい人生に歩みだすラストは感動ですラブラブ

 

 

人から与えられた愛の大きさが、

人へ与えられる愛の大きさになっていくんでしょうね。

 

スケールの大きな物語でしたニコニコ