AIバブル(NVIDIAたち)がはじけ始めたようである! | ワーカーズの直のブログ

ワーカーズの直のブログ

ブログの説明を入力します。

【3226】AIバブル(NVIDIAたち)がはじけ始めたようである。AI bubble has burst.「副島隆彦の学問道場」重たい掲示板

副島隆彦です。今日は2026年6月7日です。

今日のテーマは、「AIバブル(NVIDIAたち)がはじけ始めたようである」です。

私は再来週に、金融本の最新刊を出します。タイトルは『米ドル札が消滅する それでも金は上がり続ける』(徳間書店6月末刊)です。この宣伝をもうすぐしますが、簡単に本の紹介をすると、「この半年間の金(きん)と銀の動きを徹底的に分析した」が今度の金融本の中心です。それと「どうもアメリカ政府(トランプ政権)は暗号資産(旧 仮想通貨)を新しいお金(マネー)として流通させると決めた」ということも書いた。この動きが急激に起きている。

■暗号資産の売買をするために、ドバイに行く

暗号資産(クリプト・アセット)が、現在も金融バクチ商品として使われている。ほんの一部の人たちだけですが、ビットコインをはじめイーサリアムやリップル、ソラナその他主要ないくつかの暗号資産を主にドバイで取引して、5億円、10億円の利益を平気で上げていた。日本国内でやると確実に利益の55%を所得税(源泉徴収、天引きする)として差し引かれる。だからドバイで取引をやる。

あまりにも当たり前のこの真実をサラリと書く人が誰もいない。普通の人々には全く無縁の世界です。皆、「なんでお金持ちはドバイになんか行くんだろう」と思っている。それは暗号資産でボロ儲けするためだった。彼らはプロのバクチ打ちだから、そのやり口、手口を知っているんですよ。特に与沢翼(よざわつばさ)やホリエモンみたいな人間は、この金融バクチに関してものすごく知識がありますから。

■イラン戦争で、ドバイの(日本も)不動産バブルが弾(はじ)けた

ところが2月28日に起こったアメリカとイスラエルによるイラン爆撃とハメネイ師殺害で、イラン戦争 Iran War が始まった。もう3ヶ月以上になります。その翌日の29日から、イランが湾岸諸国(ザ・ガルフ・カントリーズ)の各都市の、そこにある米軍基地や石油精製設備などに対して攻撃を仕掛けた。

このガルフ湾岸諸国はアラブ人で同じイスラム教徒だから、イランに対して激しい批判ができない。イランに攻撃し返すということは、自分たちが憎き欧米白人たちである、アメリカおよびイスラエルに加担していて、アメリカ、イスラエル側に入っていると認めることになる。だからそういう訳にはいかない。この複雑な動きが中東世界にある。

ドバイが一番攻撃されて、イランから2600発ぐらいのミサイルとドローンの攻撃を受けた。そのうち95%ぐらいは迎撃(げいげき、intercept インターセプト)で撃墜している。驚くべき迎撃力でした。それでも5%ぐらいはどうしても当たってしまう。石油設備や空港まで被害を受けた。これでドバイ不動産のバブルが弾け飛びました。ドバイ(UAE アラブ首長国連邦7つの小国のひとつ)の、安いのだと5億円、10億円、高いのは50億円ぐらいする豪邸の高級鉄筋アパートがほとんどなんですが、これらのバブル価格が実質、吹き飛んだような状態になった。

しかし、ドバイ政府自身は「何も変化してない。ドバイは安全だ」というふりを一所懸命にしています。真実は激しく動揺しつくしてるんだけど、それを見せないで「なんともない」ふりをしている。超富裕層は、さっさと逃げました。だから日本人の、ドバイまで行って暗号資産でバクチ(博奕)をやって5億円、10億円を儲かった連中が、そのお金でドバイの不動産を買ったわけです。高層鉄筋アパートの部屋をね。このバブルがもう弾けました。

 ドバイの高級レジデンス

バブルが弾(はじ)けたと認めたくない人たちが必死で平静を装っている。けれども、ほぼ弾けた。最低でもタワレジ価格は3割落ちた。本当に3割ぐらいの値引きで物件が投げ売りされている。これと全く同じ時期に、この1月ぐらいから東京都心の「湾岸」とやっぱり言うんだけど、そこの高層鉄筋アパート(タワー・レジデンス、タワマン)の値段が下がりだしたと言われている。事実どうも下がったようだ。

「下がった理由は、中国の富裕層が売り始めたから」と盛んに言われたけれども、真実は違いう。タワーレジデンスの8割9割は、日本の中小の不動産屋たち自身が再販売用に自前で買っていた。これはバブル末期に見られる特徴的な現象ですね。いつも最後は自分たちは専門家だと思っている連中が大損をする。

例えば一番有名なのは、2024年から販売が始まった東京の港区の「三田(みた)ガーデンヒルズ」という建物です。三田ガーデンヒルズの反対側には、「三井倶楽部(クラブ)」という三井財閥の立派なお屋敷がある。慶応大学の裏側(北側)に位置していて、超一流の場所とされる。

三田ガーデンヒルズの戸数は4棟合わせて1000戸、売り出した時から坪単価1000万円と言われている。床面積が400平米ぐらいの一番高い物件は30億円ぐらいですが、販売数が多い、まあ安い物件は100平米(30坪)で5億円ですね。これが2024年の完成後の売り出しで「5億円で買って7億か8億で売る」というパターンだった。それがどうもうまくいかなくなって5億円台で売り買いがなされている。中国人たちはさっさとうまく売り逃げたらしい。

 三田ガーデンヒルズ

あと一つ有名なのは、湾岸のオリンピックの旧 選手村である「晴美(はるみ)フラッグ」と呼ばれている。その最後のタワー2棟がようやく建ち上がって、売買が始まった。ここも300倍、500倍の競争率で売りに出された。2億円ぐらいの物件が多くて、安いのだと1億ぐらい。これらが値崩れを起こしていると言われている。この日本の東京の湾岸のタワレジ(タワマン)の不動産のバブル・バースト問題は、今日はもうやりません。

■世界中に通信網を張るスターリンクが、スペースXの中心

しかしね、他にもっと大きな流れが今年に入ってから始まった。アメリカのSpace X(スペース・エックス)というイーロン・マスクがオーナーである会社があって、これは宇宙産業の会社と言われています。

けど真実は、売上利益の9割ぐらいは通信技術によるものです。スペース・エックスが Star link(スターリンク)という通信用人工衛星を、今や1万機以上を打ち上げている。そのうち9000機が実際に運用されていて、地表から100キロぐらいの低軌道を周回しているから肉眼でも見えるそうです。これで世界中に通信網を張っている。日本では KDDI の auでスターリンクを使ったネット回線を販売していて、ひと月6000円で利用できる。日本の離島なんかでも画面がはっきり見えるようになって喜ばれています。

このスターリンクの凄さが、スペースXの本当の中心なんです。このスペースXがもうすぐ新規株式上場することが話題になっている。6月12日に、1.75兆ドルというから300兆円ぐらいで IPO、イニシャル・パブリック・オファリングというんですが、公開して上場される。

上場時の公開価格を割ったら「人気がない」ということで騒がれるが、上場価格はそのまま成立するでしょう。すなわち1.75兆ドル(280兆円)という値段評価がされて大企業が新たに出現するということです。テスラという自動車会社も上場しているけど、これは1兆ドルまではいかないかな。5000億ドルぐらいの評価をです。 公開時は、全体の5%ぐらいしか売り出さないのに、その時付いた、高い値段で、残りの95%の株も評価してしまう。

だから、株式の時価総額(じかそうがく)が、300兆円という 巨額の金額が出現してしまう。これが、現代アメリカ資本主義が、やっている人類だましの最たるもので、最大のインチキです。

■旧 東芝メモリーの「キオクシア」は東芝より大きくなった

それで今日の「AIバブルがはじける」というテーマの始めとして「キオクシア」という日本の会社の話をします。正式名称はキオクシア株式会社(KIOXIA Corporation)です。

これを以前に私は自分の本で、一所懸命に追いかけたんだけど、キオクシアは昔の「東芝メモリー」です。東芝本体から切り離されて、フラッシュメモリーという技術、それは記憶装置なんですが、これが全部で6種類ある半導体のうちの重要な1つなんです。その会社です。

この半導体の全体象を、私は『中国はアメリカに戦わずして勝つ』と言う本にも書いた。こういうことがみんなの基本知識として大事(だいじ)なので、それを載せます。

 本のP76から

アマゾンリンク 中国は戦わずしてアメリカに勝つ

このフラッシュメモリーという技術は大変な大発明で、舛岡富士雄(ますおかふじお、1943- 現在83歳)という技術者が作った。この人は存命ですが、もう高齢でもうすぐ亡くなる。本当にかわいそうな目に遭ったというか。最後は自分の所属していた東芝を訴えた。舛岡氏が発明したフラッシュ・メモリーで莫大な利益を上げた東芝に対して、彼は退職後(東北大学の教授になった)に、「相応の対価を払いなさい」と裁判を起こした。結局、舛岡氏は何億円ももらえずに終わった。私は以前、自分の本に書きました。この事実も以下に載せます。

 舛岡富士雄

関連記事 フラッシュメモリは東芝が開発したと胸を張って言えるか? 2017年5月15日 セミコンポータル

関連記事 相当の対価は8700万円、フラッシュ・メモリ訴訟で東芝と舛岡氏が和解 2006年7月27日 日経X TECH

 本のP187から

東芝は「3.11」の大震災、原発事故で、原発事業がほぼ全滅して経営が苦境に陥った。2015年の不正経理の不祥事発覚で経営陣が激しく非難された。それで東芝が生き残るために何をやったかというと、2017年に子会社にしてあった東芝メモリーを、2018年に2兆円で売った。主にベイン・キャピタルという外資のファンド(実体は、ハゲタカ・ファンド)たちにだ。そのお金で東芝の2万人ぐらいの社員がその後の6年間ご飯を食べた。そして2019年にキオクシア(KIOXIA Corporation)に商号変更した。

その後、破綻した東芝本体を、日本政府が主導して日本の銀行たちに共同で資金を出させて(奉加帳を回して)買い戻したんです。東芝は古くからの日本国策会社で、どうも重要な軍事技術を持っているので日本政府はどうしても手放せなかった。それでも、キオクシアのほうが東芝本体より大きくなっちゃった、ということだ。同業者は、他に韓国のSKハイニクスがあるが、その背後は中国資本らしい。

このフラッシュメモリの旧 東芝メモリーであるキオクシアが、つい最近の5月末になんと株式市場の時価総額で、一瞬だが、トヨタを抜いた。49兆円だった。後ろに記事を載せる。これはとんでもないことで、トヨタが日本の大企業のトップで、日本で唯一の世界企業ですからね。トヨタだけで日本国民の5%の500万人(自動車産業として)を食べさせている。

■トヨタの時価総額が60兆円、NVIDIAは800兆円!?

いわゆるビッグテック(Google、Apple、Meta、Amazon、Microsoft )の、最近の呼び名のハイパースケーラーだと、これにオラクル(Oracle )という会社が入ります。これは建設事業もやる会社で、アメリカ全土に大きな設備というか工場のようなデータセンターを作っている。だからオラクルがぼろ儲けをしている。

トランプの2期目の当選の後の就任式(2025年の1月20日)次の日に、このオラクルの会長ラリー・エリソン(1944- 84歳)と、ソフトバンクグループの孫正義(1957- 68歳)、それからオープン AI のサム・アルトマン(1985ー 41歳)の3人がトランプの横に並んだんですね。

それでアメリカに78兆円の投資をすると、孫正義が大見栄(みえ)を切った。それに対して即座に イーロンマスクが「孫正義はそんな金(カネ)持ってないよ」と否定したということがありました。このオラクルという会社がデータ・センターを作る会社で、今のAIバブルの実質なんです。

 ラリー・エリソン

 サム・アルトマン

それでさっき言ったトヨタの時価総額は60兆円なんです。この金額を覚えてください。半年前までこの60兆円ぐらいを維持してたんだけど、今55兆円に落ちている。5月末に一瞬、キオクシアに抜かれたという日新聞記事を貼ります。日本で一番の大企業がキオクシアになってしまった。それでもナンバー2です。

関連記事 キオクシア、時価総額45兆円 日本経済新聞 2026年6月4日

それとソフトバンクグループ、これがもう一気に、なんと40兆円ぐらいになりました。ソフトバンクは、この間まで20兆円ぐらいだったのに、三菱UFJ銀行とか、NTTドコモとかも追い抜いて一気に3位になった。これもAIバブルの一環です。

 時価総額ランキング(2026/6/5)

何ごとも徹底的に、大きく分かりやすく理解することが大事です。

アメリカのNVIDAという会社が、この2年間で10倍以上になって、一気に時価総額5.2兆ドルというから日本円で800兆円の大企業になっちゃったんですよ。これはとんでもないことなんです。1ドル160円で計算して。日本が世界に誇る超大企業のトヨタが60兆円しかないのに。

それを追いかけてAmazonが4兆ドルだから600兆円ぐらいですね。Appleはちょっと落ちて3兆ドルもないかな。それからGoogleは表面はアルファベットと言う会社の持ち株会社ですが、Googleアルファベットは2兆ドルぐらい。あとはいちばん大きかったマイクロソフトが今は3兆ドルくらい。2年前に私は「マイクロソフトが4兆ドルだよ」ってびっくりしたことを覚えている。

こうなると日本という国自体がバカにされているとしか言いようのない金額です。日本国の国家予算が、一年間で、144兆円(2026年)ですからね。世界中で、こういう巨大な「金額バブル、金額の大膨張 」のインチキが起きている。アメリカのNYの金融市場が、それを意識的、計画的にやっている。だから一体、今の世界で何が起きているんだという話です。それを説明する力が誰にもない。だから副島隆彦が金融をやるわけでね。本当に本当に分かりやすくやってあげないとみんなが納得しない。

■アメリカで半導体を作っているマイクロンが一年で8倍に。そのあおりでキオクシアも爆上がり

もう一つ、キオキシアと同じメモリー半導体を作っている最大手のアメリカの企業がある。マイクロン・テクノロジー(Micron Technology Inc)と言うんですが、ここの株価がなんとこの一年で8倍になりました。これがまさしく AI バブルです。

このマイクロン社はキオクシア(旧 東芝メモリ)と同じくらいの能力を持っているんです。と言うか、AMD(エイ・エム・ディ)というテック企業に東芝のフラッシュ・メモリーの技術が泥棒されたと言うか移転した、それがマイクロンという企業の製品になった。

5月30日かな、ここの時価総額が急激に1兆ドル(160兆円)を超えた。とんでもない株価の値上がりです。1兆ドル企業になった。それのあおりを受けて日本国内でも同じことをやっているキオクシアが、だから49兆円になったんですよ。この理解が一番明瞭です。

■動画用のCPUを作るNVIDIAが、ビックテックにバカ売れ

エヌビディア(NVIDIA)はマイクロンよりもずっと大きい。

NVIDIAという名前は、今の日本人もだいたい知っている。これがGPU【Graphics Processing Unit、画像処理装置。画像や映像の描写に必要な計算を高速で処理するためにに設計されている。大量のデータを同時並行で処理する「並列処理」に優れている】という、動画を配信する機能を持つチップを作る。CPUとは違いますよ。CPUというのはセントラル・プロセッシング・ユニット(Central Processing Unit、中央演算装置。コンピューターの中心的な処理装置として複雑で多様な計算や制御する)で、インテル社が作った。「インテル入(はい)ってる」Intel inside というキャッチフレーズで、もう30年前から私たちのPCに入り、やがてスマホにも入った。PC時代はMS(マイクロソフト)が全盛でしたが、インテルがスマホ時代の寵児になった。このあとCPUのインテルがちょっと落ちこぼれた。動画時代の今はGPUになっちゃったんですね。

今、NVIDIAのGPUがバカ売れしている。エヌビディアの会長はジェンスン・ファン(1963ー 現在63歳)という台湾系のアメリカ人です。ジェンスン・ファンが、今はIT関係の企業の世界的なトップの人間として、この間もトランプと一緒に北京に行って習近平と握手していました。だからNVIDIAが7番目にビックテック(5社)に加わって、全部で「マグニフェント7」と呼ばれるようになった。6番目がテスラですね。

マグニフィセントセブンは、最近はハイパースケーラーと言います。ハイパースケーラーというのはそのままの意味で、なんとなく日本人も分かると思う。ハイパーでスケールが大きい会社だという意味でしょう。こういうのはどこにも載っていない。誰も説明してくれない。

「マグニフィセント(壮観な、驚くべき)7(人)」 というのは、1952年?作の日本の黒澤明監督の大作映画「7人の侍」のアメリカ版の焼き直しの西部劇の映画です。アメリカ人なら、皆、この言葉を知っている。

関連記事 トランプ氏「習近平氏に中国開放を要求する」…ジェンスン・フアン氏、マスク氏ら同行 2026年5月13日 中央日報

NVIDIAがGPUを作っている。このGPUのことを、まさしく「AIチップ chip 」と言うのです。このあまりにも簡単な真実を誰も書かない。だから日本人の知識は、いつも朦朧(もうろう)としている。 このGPUを他のビッグテックたちに、ものすごい量で売っている。だからNVIDIAが一気に時価総額が10倍になっちゃって、前に言ったように、なんと5.2兆ドル(800兆円)ですよ。これまで日本人が聞いたこともないような金額です。豆腐が一丁、2丁しか、理解できない人は、どうやって見ても、知識習得のレベルになれない。私、副島隆彦が書くことに真剣について来る人たちだけが、大きな理解を得る。

他のビックテックも一所懸命に自前でデータセンター作りをやって、自前でGPUを作ろうとしてるんです。他社に負けたくないし、自分がトップでいたいから。そういうバカみたいな競争心で、ビックテックたちは争っている。経営陣たちの頭は、その程度だ。人間(人類)と言うのは、この程度の生き物だ。

それでも他社は今のところNVIDIAから大量にGPUを買っている。NVIDIAのGPUが各社のデータセンター作りで激しく大量に使われている。AIとは、何のことだと言ったらデータベースのことです。データベースdetabase とは、膨大な情報量の集積体で、とても個々の人間の脳、知能、思考、記憶力)では収蔵できない、膨大な計算量のことだ。AI(エイアイ、人工知能)と言って騒がれているものは、このデータベースの逆方向のことだ。何か、特別に、人類の知能を超える、自分で思考できる機械が生まれる、ということなど有り得ない。それは、まさしくSF(サイエンス・フィクション)の世界だ。

NVIDIAは2025年の1年間で10ギガワットの電力を消費したと、電力の量にまで、遂に換算することをした。ジェイスン・ファンが「(自分の会社NVIDIAは、2025年に10ギガワット分のGPUを世界中に販売した」と。だからGPUのチップが10ギガワットの電力についに換算されてしまった。私はこのことに驚いた。

ギガワットというのは私たちが使っているスマホの容量の3ギガバイトとかとは違いますよ。こっちは10ギガワットです。原発1機の瞬間発電量が1ギガワットと言われてます。だからAIチップを作るのにもデータ・センターという巨大な通信用計算機を動かすのに、多大な電力が必要なんですよ。

■データセンター稼働が、電力不足で行き詰まり→GPUが大量に余る

それでアメリカでのデータ・センター作りが実は行き詰まっている。どうもデータセンターを稼働させるために必要な電力が不足しているらしい。だから巨大企業たちが自分の大きなデータセンターを作ろうとしても、その工事の半分以上がストップしている。

実は、データセンターの設備はすでに間に合っていて、これ以上作っても過剰設備になるらしい。過剰設備の過剰在庫の過剰の生産力を既に作ってしまっている。それでも巨大企業たちは、他社に負けてはならじと、莫大な費用をかけて自分のデータセンターを作ることに執着している。株主たちが、それに反対して、「もう、そういう無駄な出費はやめろ」と騒いで、例えば、アマゾンで株価が8%落ちたりした。

そこで使われる予定のNVIDIAのGPUが大量に余ってしまって、まだ値崩れはしていないけど、GPUの過剰在庫は1年以上ほったらかして使わないでいると、鎮腐化(ちんぷか)する。

データセンターのことを、もっと分かり易く言うと、それは、アマゾンが持っている、巨大な通信量の処理設備のAWS(アマゾン・ウェブ・サーヴィス)が、その走りだ。

このAWSが、トランプが不正選挙と戦っていたときに、トランプ個人のインターネットのツイッターまで止めてしまった。それぐらい通信インフラとして重要なものだ。

もっと分かり易く言うと、日本の3大コンビニが持っている通信処理能力だ。今では、公共料金の振り込みも銀行よりもコンビニが早い。もう銀行は、住宅ローンを出す以外には、仕事がない、とまで言われ出した。このことを指して日本のデータセンターと言う。

マイケル・バーリ(Michael Burry 1971- 現在54歳)というアメリカの天才的な投資家がいて、つい最近、4月10日に発表した。マイケル・バーリは、「ビックテック大手たちは、NVIDIA製のGPUを6年間で減価償却している。本当は2年も経てば使わなければ、そのGPUは使い物にならない」と書いた。ビッグテックたちの利益は、たったの30億ドル(5000億円)しかないのに、株式時価総額は100倍の3兆ドル(500兆円)もついている。これは大きなインチキである、だから、もうすぐこのAIバブルは破裂すると、彼は予言した。

 マイケル・バーリ (54歳)

AI 関連の株価(株式の値段)が、激しい空無(くうむ)の実体のない大膨張を起こしているということだ。だからこれが破裂するんですね。「パーンと弾け飛ぶんだ」と、マイケル・バーリは、だから先物(さきもの)で売りを仕掛けた。「プット・オプションを買う」というんですが、将来暴落した時に儲かるような取引の仕組みです。こういうことを4月10日に彼(マイケル・バーリ)が発表した。

バブルが弾けるのをバブル・バースト The Bubble burst . と言います。あるいはポップpopと言う。「バブル」というのは悪い言葉のように使われてるけど、いい意味で言うと「超絶好の景気状態」のことだ。だから「ウハウハしてみんなが大喜びしている、熱狂的に景気がいい状態のこと」をバブルと言うんです。それが弾け飛ぶわけだから、バブルは破裂するとも言う。それ以外の日本語はない。

バブルが崩壊するというのは変だ。それに対して、金融市場は崩壊(コラプス collapse)すると言う。金融市場が皆から、信用をなくしてお金が一斉に逃げ出して、大暴落をすると、コラプス(崩壊)だ。逃げられなかった投資家たちは大損をして、中には、自殺する者たちが出て来る。なぜなら、人から借りた資金で博奕を張っていたからです。これが真に恐ろしい人間世界の真実のひとつだ。

バブルはバーストするんです。それがもうすぐ起きる。起き始めたということです。だから最新のバブルである、 AI バブルも、みんなの共同幻想という、このお祭りみたいになっている状態だから、これが弾けるんです。

「マネー・ショート 華麗なる大逆転」という、2015年のアメリカ映画があって、このマイケル・バーリーが主人公のモデルなんです。私のような金融を追いかけている人間にとっては、非常に大事な映画です。

彼は2008年のリーマン・ショックの前年に起きた サブプライム・ローン崩れを予言して的中させた。そこで売りを仕掛けて大儲けをした。その彼が今回「AIバブルをはじける」と言って実際に NVIDIA の株を売ったと。これがものすごく大事なことです。

マイケル・バーリに同調する人たちも大きな売りを仕掛けている。それが半年以内に弾けるようになっている。これからの7ヶ月に賭けるのかな。マイケルの発表が4月だから、弾けるのは年末までに、ですね。今アメリカはそういう動きになってるということだ。もっと細かい専門的な話は、今日はもうやめましょう。 副島隆彦拝

 

本日のワーカーズブログ