過日、郡山で古バス&一杯。
郡山に泊まるのは昨年6月以来だが、 蒸し暑かった前回とは打って変わった涼しさで、気持ちよく町歩きを楽しむことができそう。
ホテル近くのライブハウスに貼り出されたタイムスケジュールに目を通すと、16時半からジャズのプレイがあるようなので、それまで歩数を稼ぐべく、まずは郡山駅前ターミナルに向かうと、こちらのバスが入ってくる。
1982~1992年に製造された三菱ふそう製初代エアロバス。
全国的にも絶滅危惧種となっている初代エアロバスが福島交通に残っているとは聞いていたが、まさか偶然会えるとは。
到着便かも知れないと、近づくバスの行き先に目をこらすと「特急 福島空港」と書かれており、案内所前の乗り場に入線して客を乗せ始めた。

待っていたお客さんに続いて乗り込み、最後部に陣取ると20人ほどを乗せて発車。
台風による水害で屋根まで没した過去を持つとは思えないレストアぶりに福島交通の心意気を感じながら、8DC10エンジンのサウンドに酔う。
空いた時間でさらに歩数を積み上げるべくマイカー用駐車場を囲む道路を歩いていると、隅っこで折り返しを待っているエアロバスの姿が目に入る。


あらためて眺めると1991年製とは思えない美しさで、小学6年生だった1986年に新宿西口高速バスターミナルから独りエアロバスに初めて乗り込み、甲府駅までの時間を楽しんだ時の感動が蘇る。
ひとまわりしてからバス乗り場に立つと、エアロバスが入ってきて私を含めた4人の客を乗せて福島空港を発車する。
遅れて発車したためか所定45分の所要時間を10分近く縮めるペースでかっ飛ばし、すっかり暗くなった郡山駅前に到着。

暗くなったおかげで、屋根上のマーカーランプや黒バンパーに埋め込まれたフォグランプの生み出す趣を味わうことができるが、それも束の間、所定より20分延着したエアロバスはすぐに駅前ターミナルを出てゆく。





