【64】郡山の夜 | 酔いどれパパのブログ

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「お風呂」と「酒」と「路線バス」に関する駄文を書き連ねております。

【63】からのつづき


コース料理で酒を楽しんだあと、ホテルの部屋でシャワーを浴び、さっぱりしてから夜の郡山ぶらぶら。


呼び込みのお兄さんたちをかわしながら夜の街を歩くと、気になる店構えの居酒屋があれこれ並んでいて興味は湧くが、満腹のせいかイマイチ食指が動かない。


そんな中、夕方にバスの中から気になったこちらへ足が向く。

秋田市内から望むことができる山、そしてそこから名づけられた日本酒の銘柄と同じ「太平山」の文字を看板に掲げた坂の途中にある店で、東京・四谷の「しんみち通り」にも同名の居酒屋を知っている。

郡山は鯉が名物とのことで、あらいなんかを肴に一杯やれる店もあるようだが、先ほどいただいたコース料理で常磐モノの魚を使ったメニューも2品出たから、鯉はパスして店名が気になったこちらを選んだ。

入店してカウンターに腰掛けて、とりあえず山菜のお通しで瓶ビールを。
20時を過ぎて、30度に達した昼の暑さが嘘のように涼しくなり、開け放たれたドアから入ってくる風が心地よい。

せっかく郡山まで来たのだから、明日は会津にでも行きたいが、昼までに東京に戻らねばならない。

その無念を晴らすべく数あるメニューの中から、会津名物のニシンの山椒漬けと馬刺しを。
日本酒が欲しくなり、郡山市内に蔵のある「笹の川」の純米酒を注文。
郡山から在来線で一駅南に進んだ安積永盛(あさかながもり)駅の徒歩圏内に酒蔵を構える笹の川酒造さんは、ウイスキーの蒸留所としても古くから知られ、私も今回初めていただく日本酒「笹の川」よりも、ウイスキー「山桜」を先に何度か味わっている。

ニシンと馬刺しをつつきながら郡山の地酒をやって目を閉じると、笹が風になびくようにサラサラと流れる川の情景が瞼の裏に浮かんだ。