私の顔を見て

彼も泣き笑いのような表情をして




腕を広げて近寄ってくる。









そのまま彼にふわっと抱きしめられて





「ヌナァ、泣かないでよ〜

最近泣き虫さんだね」





耳元で優しくそう言われた。








彼の温もりにとても安心する。













少しすると


彼の温もりと匂いが静かに離れていった。










「連絡するね」

  




「うん」







私は彼が見えなくなるまで

部屋の入口から手を振って彼を見送った。


















彼が見えなくなって





静かにドアを閉めると








かろうじて我慢出来ていた涙が

つーっと頬を伝った。