途端に俺の視線は彼女の唇を捉えてしまう。









こんなこと考えてるって知ったら

彼女は引くかもしれないぞ




水の泡かもしれないぞ







そう心の声が聞こえる。










ちゃんと好き同士だって分かったんだから
別にいいじゃないか






そういう声も聞こえる。
 
 











ギリギリまでそのどちらの声に従うか
ホントに迷ったけど







彼女の"好き"が嬉しすぎて






彼女の小さくて可愛らしい唇に

どうしても触れてみたくなって










「コリン……ごめんね」









急に男を出してごめんという謝りで
少しの保険をかけて






彼女の唇に自分のを優しく押し当てた。