彼女と飲み会で会って以降は
仕事のスケジュールが過密で
会う時間はなかなか作れなかったけど
どうも彼女に
ちょっかいを出したくなっちゃう俺は
LINEとか電話はよくやっていた。
でもそこでつい
『スケジュールが詰め詰めでさ』と
話に現状を交えてしまうから
彼女は俺の忙しさを気にして
「あの………ジンくん……
忙しいのに電話とか大丈夫なの…?」
とか
「だったら早く寝た方が良いよ」
と心配してくれるんだけど
俺にとって
彼女の声を聞いて、会話をすることが
唯一の癒やしの時間となっていたから
「やだ~~コリンと話したい~」
と言って
その時間を削ることはなかった。
それに対して
「でも私……面白い話なんか出来ないし……
つまんないよ…」
なんて自信なさげに言う彼女だったけど
彼女と付き合ってから
安泰になった僕の精神状態を
分かって欲しくて
「全然つまんなくない!
それに声聞いてるだけで癒される」
と伝えて
そういうコミュニケーションの時間は
忙しくても確保していた。