怖いから彼から目を反らして
とりあえず
お茶を入れようとキッチンに行きかけると
「説明しろ」
背後からそう声を掛けられた。
思わず足を止めると
「ったく……
お前今すげぇ意味わかんねぇからな」
言葉は荒いけど
意外と落ち着いた口調だった。
「突然別れようって言うわ
理由ワケわかんねぇわ
電話出ねぇわでもう俺お手上げ」
でも彼は
私に呆れているのは分かって……
恐る恐る振り返ると
「俺が納得する理由だったら
別れんのも考える。
でもこの前のは理由になんねぇから」
彼はそう言って
早く言えと言わんばかりに
じーーっと私の目を見てきた。