彼はスプーンとフォークを渡してきて
食べろと顎で促してきた。
私はそれを受け取ると
パスタを少しつつく。
「客観的に話聞いてるとさ
色々見えるなぁ……。
シセリちゃんはさ
優しくて思いやりがあるから
きっとそう考えたんだと思うけど…
シセリちゃんのその気持ちは
彼にちゃんと話したの?
もちろん理由、聞かれたでしょ?」
「聞かれました」
「何て答えたの?」
「気分…って………」
彼はそれを聞いて
少しだけ笑いが混じったような
呆れた溜め息をついた。
「恥ずかしいとかあるんだろうけど……
彼に正直に話さないと絶対後悔するよ」