翔ばない守護天使 176ブラインドが閉まって薄暗いこの部屋では不安な気持ちがより一層増しそうでブラインドを開けて窓際に座ってみた。光を背に浴びると気温や体温の変化はもちろんだけど気持ちも変わっていく気がした。彼女は今どういう気持ちでいるのかな……僕は待っている間特に何をする訳でもなく窓際で陽に当たりながらただ彼女のことだけを考えていた。ぼーっとしていると時間はあっという間に過ぎて行きふとスマホの時間を確認すると時刻は14時20分。そろそろ来るかなと少し緊張しながら椅子を用意した。