「もうとっくに嫌いになったかと……」
彼女を嫌ってるんじゃなくて
好きだから故の
ただの醜い嫉妬心から起こったこと。
「嫌いになる訳ないじゃん。
モヨナは俺に嫌われるようなこと…
してないでしょ?」
そう
全ては僕が素直じゃなかったのが悪いだけ…
「嫌われるようなこと…
しちゃったんだと……。
オッパ……段々機嫌悪くなってた
気がしてたので……」
「あれは……俺が子供だっただけだよ」
「オッパが………子供……?」
彼女は自分のせいだと思い込んで
ずっと悩んでいたんだろう。
年上らしく余裕で居たいという
僕のくだらないプライドが
いかに邪魔だったのか………
そんなプライドを守ろうとする僕は
本当に子供だったなと痛感した。
でもそんなことを赤裸々に話すのは
まだ恥ずかしくて
もう少し時間が掛かりそうだったから
ここではサラッとはぐらかした。
「まぁいいよ、今日は。
それよりしばらく連絡取ってなかったから
その間に色々あったでしょ?
その髪色と痩せた感じを見れば
大変だったのは伝わってくるけど……」