廊下の冷たい空気に触れて
少しだけ落ち着きを取り戻した僕は
ナムが差し出したそのビタミンドリンクを
受け取って
隣にドシッと腰を下ろした。
「イライラする時もあんのは分かる。
でも休むタイミングになったら
ちゃんと休まないと
後々皆に迷惑がかかることになる。
ホソギの代わりは居ないんだからな」
ナムにリーダーとして怒られた。
『ホソギの代わりは居ない』
いつも思うけど
彼の言葉には力がある。
分かってることを言われて
少しイラつきつつも
僕を気遣ってくれてるし
大切に想ってくれてると
分かる言葉だったから
素直に受け入れられた。
「ごめん……」
僕がナムに貰ったドリンクを見ながら
冷静になろうとしていると
ナムは僕に
「これだろ?
最近の情緒不安定の原因」
と言ってケータイの画面を見せてきた。