本当の気持ちを言えば
彼女が僕の手を離れてしまう恐怖の方が
大きいけれど
やっと過去からの呪縛から
解放されつつある彼女には
やりたいことをやってもらうのが
一番良いのは分かるから……
僕は自分の本当の気持ちは言わずに
彼女にアドバイスをしていた。
「そうですね………
まず話を聞いてみようかな……
お仕事との兼ね合いもありますし…」
彼女は僕の言うことを
素直に聞く子だから
僕の言葉を真っ直ぐに受け取っていた。
でも僕も後悔しないように……
「モヨナ。
1つ俺と………約束して欲しいことがある」
それは
彼女に自由にしてもらう代わりに
彼氏としてのせめてもの要求………