バスを降りると
彼女のアパートの住所を
ネットで検索する。
「たぶんこっちだ」
マネージャーと一緒に
地図を見ながら歩き出した。
もう少し
もう少しで彼女に会える………
彼女のアパートに行くまでの間には
いつかの日に
ナムヒョンが彼女と遭遇した
あのホットドックの露店の辺りを通る。
ここで生活する彼女をカッコいいなぁと
憧れを抱いているうちに
彼女のアパートの前に到着した。
まだ人通りはないけれど
もうその頃には陽も上がっていて
ニューヨークは朝を迎えていた。
「ここだな………。
こんな所に住んでるなんて…
○○さんすごいね…。
じゃ、あとは2人で……
大丈夫だよね?」
「大丈夫です。
ありがとうこざいます」
「僕はこっちの人と打ち合わせとかあるから
この近くには居ると思う。
危険な目に遇いそうになったら
すぐ言うんだよ?」
「はい」
「テヒョナ!
気持ち……伝わると良いな。
頑張れよ」
マネージャーは僕にハグをしてくれて
僕の緊張は少しだけ和らぐ。
「じゃあ……」
マネージャーがその場を離れると
僕は彼女のアパートを見上げた。