少しして
冷静になって
とりあえず詳細を知るべきだと思って
「いつ引っ越す」
彼女に問い掛けた。
「今週末」
急な話過ぎて
「そうか……
分かった」
そう答えつつも
全く受け入れられてはいなかった。
「ごめん急に……」
彼女は謝ってきたけど
彼女が謝ることではない。
仕方のないことだ。
でも
俺はどうしたらいいんだ…………
彼女が就職すれば
ソウルを離れるなんてことは
当然有り得ることなのに
ソウルに居ることを
当たり前のように思っていて
彼女とソウルの隠れ家っぽいカフェで
変装してたまに会って…………
とイメージしていた俺には
到底ついていける話ではなかった。
とりあえず
「退去日は?」
「○日…」
基本的な情報だけは得ておいて
掛ける言葉も見つからなかったから
「気を付けてな……また電話する」
と電話を切った。