彼女のことはすごく好きだ。
だから
たまにしか会えないのに
付き合って早々にヤるような
軽い男だと思われたくない。
それに俺は
今のままで十分幸せだから…。
彼女が求めてくれれば別だけど
俺が今以上を求めて
彼女に負担をかけたくなかった。
そのことをちゃんと言おうと思いながらも
ちょっと恥ずかしくて
彼女を見ながら
タイミングを伺っていると
彼女はやっと俺に目を向けた。
彼女はさっきのように
固まってはいなかったけど
俺を見る目がどこか寂しげだった。
今もしかして
彼女はしたかった…のかな…?
彼女は今何を思っているのか
俺には分からなかった。
彼女が目を反らすのを見て
本当はしたかったのかなと思った俺は
「本当は……ヤりてぇけどな…」
と言ってみる。
そしたらどうなるのかなと思って
彼女を見ると
彼女の顔は面白いくらいに
一気に赤くなった。
彼女は何を考えてんのか分かんないけど
イチイチ分かりやすく反応をする彼女が
なんかすごく可愛くて
俺は抱き締めたくなって
彼女の腕を引いた。