「一般の人を起用している以上
本人の許可ないことは俺たちも出来ない。
それにモヨナが嫌なことは
俺もしたくないから
使われるの嫌ならそれでもOKだよ?」
彼女にそう伝えると
彼女は顔を覆ったまま
「それでオッパの役に立てるのなら……
使っていただいて…大丈夫です…」
そう言ってくれた。
彼女は今回の撮影にすごく協力的で
恥ずかしそうにはしていたけど
嫌そうではなかったからホッとしたし
頑張ってくれたことに愛しくも思った。
「ホントにありがと」
僕はそっと彼女の背中を撫でた。
プロデューサーに話をすると
ホテルでの撮影もオールOKになった。
プロデューサー的には
すごく良い映像が撮れた
という感じのようで
すぐ編集に取りかかろうと
テンションが上がっていた。
ホテルでの撮影は難航したけど
結局は良い映像が撮れたし
僕自身彼女のおかげで
すごくリラックスして撮影が出来て
気分は良かった。