「瓶底眼鏡ちゃん遅いですね…」
そういう変な呼び方をするのは
テヒョンしかいない。
テヒョンはなんとなく
練習生の子たちが嫌なのか
わざわざ僕の方へやって来る。
「もう瓶底はしてないよ」
「え……そうなんですか!?」
テヒョンは何故かショックを受けていた。
そんな時
ミーティングルームの扉がノックされ
マネージャーに連れられて
モヨンちゃんが入ってきた。
その瞬間みんなが彼女を見るもんだから
彼女は一歩踏み入れては立ち止まり
扉の外へ出て行ってしまった。
練習生もいずれデビューをすると考えれば
異世界にたった一人
踏み込むようなものだろう。
僕は彼女の胸中を察して
部屋の外へ出て行ってしまった彼女を
迎えに行った。