「え、俺ニヤついてました?」



「おぅ、もう気持ち悪い程にな~。
彼女からなんかあったか?
良い返事貰えた?」











僕は自信満々にニコッと笑って



「はい~」


と返した。










「おぉ~良かった良かった。
じゃあ上にも言っとくよ」




マネージャーも嬉しそうだ。















でも僕には少し不安があった。









「はい……あ、でも……
俺と付き合ってることは……」








僕は彼女と付き合ってることを
隠したいって思ってる訳じゃない。




でも

事務所的に反対される可能性はあるから


それが嫌だった。












「まぁ俺からは言わないけど
そのうちバレるとは思うよ。
何か上手い言い訳とか
今のうち考えた方が良いかもな。

彼女、光るものがあるから
上にも目つけられる可能性は高いと思う。
ホソギも今や世界的なスターだから余計に
その辺は慎重にならないとな……。

まぁ俺は、ホソギに恋愛もして欲しいから
上手くやれよって話だけね。
前にも言ったけど
俺が誘ったのもあるから協力はするよ」







分かってくれる人がいるのは心強い。









「分かってます。
よろしくお願いします」













この先どうなるかなんて分かんない。








でも今言えることは

俺の心の拠り所になった彼女
モヨナとは離れられないってこと。






  



僕の傍に居てもらいながらも
彼女を守っていく為には


あらゆる状況を
冷静に判断しなければならないってことは
ちゃんと分かっていた。












危険を犯しているって分かってる。






だけど




どんどん会えなくなってきている彼女を
自分の傍に置いておく為の
1つの有効な方法だった。