「サンキュ。
別に何も気遣うなよ。
じゃ、また明日な…」
彼はあまり話すことなく電話を切った。
翌日
午前中は講義に出て
学校帰りにスーパーに寄って食材を買う。
足早に家に帰り
少し掃除をした。
夕飯は一応彼の分も作って
でも遅くなるようだったから
先に食べた。
そして夜
21:00過ぎ
家のチャイムが鳴った。
あ、来たかな………
ドキドキ……
モニターで確認すると
マスクと帽子を被った
彼が立っていた。
ドキドキしながら
そっと玄関のドアを開けると
「わり。遅くなった。
邪魔する…」
彼はボソッとそう言って中に入った。
やっぱり彼との感じ
まだ慣れないなぁ…
なんて思いながら
居室までの短い廊下を歩く。
すると突然
後ろから抱き締められた。