彼女の急なボディタッチに驚いていると
彼女はそのまま
ハンドマッサージを始めた。
久しぶりの感覚。
絶妙な力加減ですごく気持ちがいい。
でも
マッサージ屋に通っていた頃のように
「いってぇ~」
やっぱり局所に痛みはあって
でも彼女は的確にもみほぐしてくれたから
全身の血流が良くなって
心地よくなった。
神の手だ………
そう思いながらマッサージを受けて
一通り終わると
彼女はソファから立ち上がった。
俺は行かすまいと彼女の手を掴んで
彼女の行く足を止めた。
彼女は驚いている。
俺は彼女の手をそのまま引っ張って
彼女を再びソファに座らせた。
「お前の手ってすごいよな」
俺は彼女の手を見た。
綺麗な手だけど
少しだけ水仕事とかのせいか
乾燥している。
そこが愛しい。
「何が?」
「ん?
マッサージが上手すぎる」
彼女の頬は幾分か赤く染まり
照れ屋で可愛いなと思った。