どこだっけと思いながら
彼女と2人で歩いた道を辿ると
彼女のアパートに辿り着いた。
彼女に連絡をすると
程無くして
軽快な足音が聞こえてきた。
「ユン……ギ」
彼女の声がして
振り向くと
緩く髪を1つに束ねた彼女が居た。
普段より少しラフで
それが余計に俺をドキドキさせる。
「お、シセリ」
「こっち……どうぞ……」
彼女について部屋へ向かった。
「お邪魔します」
彼女の部屋の中に入ると
なんとなく暖かい
落ち着く感じの匂いがした。
部屋の雰囲気はシンプルで
ナチュラル系で
女性らしい感じでセンスが良かった。
やっぱり俺には
勿体ない女なのかもな………
魅力的な所が沢山ある彼女に
釣り合うのか不安を覚えた。
「結構綺麗にしてんだな」
「昨日来るって言ったから頑張った」
彼女は少し照れくさそうにしていた。
意識してくれたのか……
「面倒かけたな」
俺に良く見せようとしてくれたのは
素直に嬉しいけど
彼女がそれで負担になって
会いたくないと思われないか心配だった。
だから
「掃除とかわざわざしなくていいよ。
俺あんま気にしねぇから」
そう言った。
俺自身
すごい綺麗好きな訳じゃないし
彼女には俺と居る時は
気楽で居て欲しかった。
