-シセリ目線-






彼と出逢ったのは

私が大学3年生の時。









大学で勉強をする傍ら


バイトで1人暮らしの生活費の
一部を稼いでいて


結構な頻度でしていたから
すごく忙しい日々を過ごしていた
そんな時だった。









学生なんだし

就職するまでは
そこまでやらなくても……

て感じに思うだろうけど






私は極力親に頼りたくなくて

早く自立したくて





そんな気持ちが
私の多忙な学生生活を導いていた。








そのせいで

元々友達付き合いが苦手な私の周りには
余計に人が寄り付かず



友達と言えるような人は2、3人。





友達と和気あいあい

華々しい大学生活からはかけ離れていた。
















私がバイト先に選んだのはマッサージ屋。






面接の時の志望動機は適当に言ったけど



なんとなく

昔家族に肩もみをしてあげた時に

すごく褒められた記憶が残っていて



気が向いたというのが1つ。







あとは将来的に

接客の能力が身についていれば
どんな仕事でも出来るような気がして



コミュニケーション能力を鍛えようと
選んだのがもう1つの理由だった。









バイトを始めたのは早かったから


彼と出逢う時までに
既に2年くらいは働いていたけど


彼のような人は初めてだった。