「何でもするから………」











テヒョンくんがここまで
すがりついてくる姿を
初めて見て

私は耐えられなくなってしまった。













「テヒョンくん………」







私は彼を抱き締めた。








「こんなこと言わせたみたいで
ごめんね………」


「……」


「分かったから……
私にそんなこと言わないで………」
















「じゃあ………
元に戻ってくれる…の………?」
















「………………考えさせて………」













私がそう答えると
少しして彼は
ぎゅーーーっと抱き締め返してきた。












「ヌナ………。
チャンスくれてありがと。
もうこれが
最後のチャンスだと思ってるから…
ヌナを取り戻す……。
告白するのは今回で最後にする……」





「…………え……?」






「また元に戻ってくれたら
次は告白じゃなくてプロポーズする……」









私は彼の言ったことに
頭が真っ白になった。












「前に言ったよね。
ヌナと結婚を前提に考えてるって。
あれはずっと変わってない。

ヌナは運命の人だって俺には分かる」







テヒョンくんは私を抱き締めたまま
言葉を紡いでいった。







「俺がこういう職業だから
申し訳ないけどすぐって訳にはいかない…。

でも、絶対ヌナと結婚する」










私の方が年上だし
まもなく30歳になってしまうから
全く意識しないわけではない。




でも今すぐってつもりもなかったし
良い人がいれば結婚したい
っていう考えだったから

そんなに焦ってはいなかった。
















私は何も返事ができなかった。









でも
その後は





テヒョンくんにずっとぎゅーっとされて
キスも沢山された。


離れてた1年分取り戻すとか言って…。