僕が見つけたもの
それは
彼女が僕に
スカウトしてきた人の会社が
どんな会社なのか教えようと
LINEに送ってくれた
会社のパンフレットの写真だった。
ナムヒョンは僕のケータイを覗き込むと
ズームしてじーーっと見ていた。
「あった!」
ナムヒョンがズームをして見つけ出したのは
英語表記の何かだった。
「何て書いてあるんですか?」
ヒョンは自分のケータイに打ち込みながら
僕の問いかけに答えた。
「ニューヨークオフィスの住所」
「え!!!」
「ここにいる可能性が高いと思う。
テヒョナも同じの打って検索してみ」
自分のケータイで検索してみると
地図が出てきた。
「現在地から………近いですね」
「だからこの辺にいたって考えれば
筋が通るよな」
「ですね」
「夕方打ち合わせ終わったら
行ってみるか?」
「…はい!!!行きます!」
思いがけないものから
彼女がいると思われる場所を
特定できてしまった。
一旦は仕事の方に戻ったけど
仕事中は彼女に会えるかどうか
そのことばかりを考えていた。
夕方
打ち合わせやリハーサルを終えると
ナムヒョンと僕は急いで
彼女がいると思われるオフィスへ向かった。