連れて行かれたのは
ヒョンが並んでた露店の辺りで
ヒョンは
「え?あれっ?」
とキョロキョロしていた。
「どうしたんですか?」
もう1度聞くとヒョンは
「テヒョナごめん!見失った!」
と突然頭を下げてきた。
僕は全く状況を理解出来てなくて
キョトンとしていると
「○○ヌナが………いた……」
とヒョンは僕に告げる。
その瞬間
僕の鼓動は急激に早くなる。
「ここで待っててって言ったんだけど……」
僕はまだ近くにいるんじゃないかと思って
辺りを必死になって探した。
ヒョンも一緒に探してくれたけれど
結局彼女を見つけることは出来なかった。
ヒョンはものすごく僕に謝ってきたけれど
僕はヒョンが悪いとは全く思っていなかった。
「ヒョン、謝んないでください。
絶対ヌナは逃げたんです。
俺に見つかると悪いと思って……」
「でも………テヒョナ呼んでくるって
俺が言わなかったら……」
「いや、たぶんヒョンがいた時点で
勘づきますよ。
ヒョンは何も悪くないです」
僕は落ち込むヒョンの肩を組んで
慰めた。