「ありがとう。
俺も休みの日は
モヨンちゃんの顔見に来るよ」



ホソクさんはそう言ってくれて
素直に嬉しかった。






その日はそのままそこで
穏やかなランチタイムを過ごして


お昼休憩時間が終わると
ホソクさんも帰っていった。










それから何度か休みの日に
ホソクさんは図書館へ来てくれて

一緒にお昼ごはんを食べた。







ホソクさんは意外にも本に興味があるらしく

お昼までの間に
この図書館で色々見ているらしい。







本好きな共通点を見つけて



どういう本が好きかとか

そんな他愛もない話をして

彼と過ごす穏やかなランチタイムは
いつしか私の癒しの時間となっていた。








最初の頃は緊張していたけど

もう彼に特別緊張することもなく

リラックスして
接することができるようになっていた。






 

でも
彼の仕事が忙しくなると
そんな癒しの時間もなくなってしまう。








仕方ないけれど

ホソクさんのいない中庭が
ちょっと寂しく感じるようになった。













そんな時にBTSのCDの発売日を迎えた。





今回はお金がないから
CDを1枚だけ買って
ダメ元で握手会に応募した。










そしたら











このたびは、『BTS(防弾少年団) メンバー個別握手会』にご応募いただきまして、誠にありがとうございました
厳正な抽選の結果、あなた様がご当選されましたので『BTS(防弾少年団) メンバー個別握手会』の詳細をご連絡させていただきま







奇跡的に当たった!!









しかも



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■会場 △△△△
■日程・部 □/○(土)  第 4 部
■集合時間 13:40~14:00 ※参加者締切 13:20
■メンバー J-HOPE
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うそ、ホソクさん!!!?







私は運命を感じられずにはいられなかった。










何と言ったらいいのか分からないくらい
テンションがおかしくなった私は


真っ先にホソクさんに伝えたいと思った。











握手会の当落が決まったということは
本人たちは忙しいに違いないから



返信は要らないと伝えたけれど








ホソクさんは気になったのか
メンバーを確かめてきた。







私は正直にホソクさんだと伝えるか

嘘をつくかすごく悩んだ。







普段だったら正直に言うけれど




私は嬉しさのあまり
テンションがおかしかったから

ちょっと脅かしたいなと思った。








当日
驚いたホソクさんをちょっと見てみたくて








私は後者をとった。












ホソクさんは信じてくれて

また会いに行くと言ってくれたから







嬉しさ半分



悪いことをしている気持ちにもなる。












握手会は丁度1週間後。









私は浮かれて



何を着ていこうかとか

イメージを膨らませていた。

























握手会前日の夜




私は念入りにファッションチェックをし

スキンケアもしっかりした。







明日はお姉さんに勧められた
フェミニンなお洋服を着て


ちょっと緊張するけど
眼鏡も掛けないで行く。







あまり上手ではないけれど
薄くメイクもして……







私はなんだか自分の乙女な心情に気づいて
自分で驚いた。








私、最近なんだか変だな…