ホソクさんが私に……告白!?
冗談だよね……?
私、まだ夢見てるんだよね………?
妄想だよね…………?
だってさっきまでステージ上で
カッコ良く踊ったりラップしてた
みんな憧れの人……
私と住む世界が違う
キラキラしている人。
いや、ないない……
私は今起きてる状況が把握出来ずにいた。
私は瞬きを沢山して
夢から覚めてくれと唱えた。
けれど
状況は変わらず
目の前には私を真剣な目で
じっと見つめているホソクさんがいた。
「え………あの………
その冗談面白くないですよ?」
「や、さすがの俺でも
冗談でこんなこと言わないよ。
本気なんだけど。
本気でモヨンちゃんのこと
好きになっちゃった」
私は唖然としていた。
冗談でしょと思っていたけど
目の前のホソクさんは笑ってなくて
見たことないくらい真剣な顔だった。
私は彼から目を反らし
どう答えるか考えた。
考えたこともないことへの回答。
結局
私は彼と……
いや
人と付き合うということ自体
想像出来なくて
「お付き合いはできません……。
ごめんなさい………」
動揺したまま
彼を断った。
「理由………聞いてもいいかな……?」
そうだよね…
理由無くなんてないから…
ちゃんと言うことが最低限の礼儀だよね。
「私はもう……………
誰とも付き合いたくないんです。
ホソクさんだからって訳では決してなくて。
人に依存したくないし
一人が楽なので………。
ホソクさんには相応しい人が
他に沢山います。
だから……
私とは友達でいてくれたら……嬉しいです」
私は言葉を選びながらも
正直な胸の内を話した。
「そっか……。
じゃあ仕方ないね。
でも…友達で居よう。
これまでと変わらずに
俺たちはずっと友達だよ」
夢のような
あり得ないくらいのありがたい申し出を
断った最低な私にも
ホソクさんは変わらずに
ずっと友達だと言ってくれた。
断ったのは最低だけど
でも本当に
ホソクさんにはもっと相応しい人がいる。
私なんかのせいで
彼の輝かしい未来への道を
暗いものにしたくなかった。