また3人並んで
家の方に向かって歩き出すと
「ねぇモヨンちゃん。
うち寄ってかない?
もう少しお話したいなぁって
思うんだけど…」
とお姉さんが誘ってきて焦る。
「いや………私……
何も手土産とか持ってきてないですし…
恐れ多いです……」
ホソクさんと一応?お友達になって
お姉さんと話せていること自体
ものすごい事なのに
家に行くなんて
あまりにも急な展開過ぎて………
「少しだけでいいから。
手土産なんて要らないからほらほら」
お姉さんに腕を組まれて
呆気にとられてる内に
ホソクさんたちのご実家へ
連れて行かれた。
「お………お邪魔します………」
すぐにホソクさんのお母さんが出てきて
私を見て驚いていた。
でもすぐに
「あらお友達?
いらっしゃ~い
あがって~」
と笑顔で迎えてくれた。
「は………初めまして…………。
イム・モヨンと申します……
急にお邪魔してすみません………」
「あらいいのよ~
来てくれてありがとね~」
「モヨンちゃんはホソクの後輩なの」
「あらそうなの~
ホソクと仲良くしてやってね」
「は………はい………」
私は今まで人と接することを
避けてきた人間なのに
今日1日で初めましてが2回もあって
ガチガチになっていた。
最初は
居間で少し4人で話をしていた。
だけど急にお姉さんが
「ねぇモヨンちゃん
ちょっと借りていい?」
と言い出して
私はキョトンとした。
借りるって……?
「あらダウォン
よっぽどモヨンちゃんのこと
気に入ったのね~
いってらっしゃい」
お姉さんに連れられて
お姉さんの部屋に連れて行かれた。
「モヨンちゃん、ここ座って~」
お姉さんは私の為に
床にクッションを置いてくれて
そこに座ってと言って
バッグからポーチを出して
鏡を持ってやって来た。
テーブルに鏡を置いて
私の隣に腰を下ろすと
「モヨンちゃん。
モヨンちゃんにお化粧してみてもいい?」
と微笑む。
え…?お化粧……?
お姉さんにしてもらえるだなんて……
「い………良いんですか…?」
「もちろんだよ~。
モヨンちゃん元がすごく良いから
化粧したらすごい良い感じになりそう
ってさっき思ったの。
ちょっと眼鏡ごめんね~~」
眼鏡を外されてドキッとしたけど
お姉さんなら大丈夫…
そう思えたらから
委ねることにした。
「やっぱり可愛い顔~
ホソクが女の子を連れて家に来るなんて
ホントに初めてのことだから
どんな子なのかと思ってたけど
ホソクも見る目があるってことね。
ねぇモヨンちゃん
ホソクだけじゃなくて
私とも仲良くしてよ。
私妹も欲しかったんだよね。
モヨンちゃん良い子だし
こんな妹だったら楽しいだろうなって」
お姉さんは私の事を
そう思ってくれてたみたいで
嬉しかった。
今日初めて会ったのに
リラックスして話すことができて
お姉さんに化粧をしてもらいながら
洋服の話とかスイーツの話とか
女子トークが出来て
すごく楽しかった。
私もこういうお姉さんがいたら
良かったなぁと思った。