「よし、お母さんの所に戻ろう」





グクに引き上げられて立ち上がると

陛下の居間に戻った。










「スゴかったでしょ?」




母の声にグクは





「嬉しかったです。
そんなに好きでいてくれたんだって」



とストレートに答えるから



また恥ずかしくなった。










すると

台所からお父さんが登場して

私はすごくビックリした。








「おぅ、バイト終わったか。

さっきこんな男前のジョングクさんが
突然現れるもんだから
母さんと腰抜かすかと思ったよ」





ハハハなんて笑ってるけど

私は全然笑い事じゃない。








「ジョングクさんは
今日もう帰られるんですか?」


お父さんがグクにそう問いかける。





「いえ、今日は泊まります。
明日の朝帰ります」


「そうですか。

良かったらうちに泊まりませんか?」





私は父のとんでもない発言に
ギョッとする。




「ちょっとお父さん!!」

「良いんですか!?」

「や!!良くない!!」





これってよくあるパターンで

何か漫画とかで見たことあるような……




そんなことを思っているうちに

グクがうちに泊まることになっていて

私は唖然とした。






「や~グク、ダメでしょ?
ホテル予約してるんじゃ……」
「キャンセルすればいいじゃん」


「そんな勿体ない…」
「お父さんの親切を断る方が
勿体ないよ」


「本当に良い男だな、ジョングクさんは」



すっかり父とグクは仲良しになっていて

私は挟む口もなかった。