私がリビングに戻ると
既に他のメンバーは起きていた。
「あれ~○○○さんおはようございます~」
「ジョンゴギ起きた?」
「ダメでした?」
起きてきたメンバーが挨拶をしてくれて
ナムジュンさんが半笑いで
グクの状況を聞いてきた。
「一応…起きました」
と答えると驚いた顔をした。
「おぉ~~~」
ホソクさんが大きい声で叫んで拍手をした。
そして何やら韓国語で
みんなニヤニヤ話をしている。
すると
後ろから
寝癖がついたまま
眠そうにしているグクが入ってきた。
「お~~ジョンゴギ~~」
ホソクがグクにツンツンして
グクは鬱陶しそうにしていた。
私はその様子にクスッと笑って
朝食の準備を再開した。
その間にメンバーは
出る準備をしているようで
リビングは頻繁に人の出入りがあった。
その一方でグクはリビングのソファで
ボーッと私の様子を見ていた。
心配になった私はグクに声を掛ける。
「グク?準備大丈夫なの?」
「んー」
覇気のない返事が返ってくる。
意外にも1番寝起きが悪く
引きずるのはグクだった。
ごはんの用意が出来ると
廊下に出てみんなを呼ぼうとする。
でも何と言ったらいいか分からない。
リビングを行ったり来たりして
挙動不審になっていると
グクが気づいて
「ヌナどうしたの?」
と立ち上がった。
「あ、あのね……
ごはん出来たんだけど…
何て声を掛けたら良いか分かんなくて……」
「あ~」
グクは私の横を通りすぎて廊下に出ると
「밥먹자~(パンモクチャ~)」
と大声で叫んだ。
朝なのに意外な声量で驚いた。
さすが歌手………
「ごはんです、で通じるんじゃない?」
グクは笑いながらリビングへ戻っていく。
確かに通じそうとは思ったけど
やっぱり日本語は極力使わない方が
良い気もするし…
「なるべく負担かけたくないし……。
グク、ありがとね」
グクにお礼を言いながら
私もリビングへ戻った。