ナムジュンさんの
寮でのルール説明が終わると

パーティーはお開きの雰囲気になって
メンバーのみんなは片付けを始めた。





私はこういう所が偉いなぁと感心したけど
休んで欲しくって声を掛けた。






「皆さん。あとは私の仕事ですので。
お部屋でゆっくりなさってください」

「あ、皿出すまではやりますよ?」




ナムジュンさんが
せっせと皿をシンクに持っていってくれた。




「ありがとうございます」




私はシンクの前に立つと
洗い物を始めた。




グクも気を使ってくれて
キッチン回りを片付けてくれていたので




「あと大丈夫だよ。
グクも疲れてるから休んできて」




顔だけ向けてそう言うと
私の横に近づいてきた。





キッチン台に手をついて
横から私を見てくる。




「いいね、ヌナのこの感じ。
ねぇ……またアレ作ってよ」

「ん?アレって?」

「前に僕に作ってくれたやつ」

「あー親子丼?」

「うん、それ」

「いいけど………
みんなのお口に合うかなぁ……?」

「僕が美味しいと思ったから
きっと大丈夫だよ。
残してたら僕が食べるし」

「日本食あんま出さない方がいいかなって
思ってたんだけど………」

「え~たまには出してよ~
色々食べてみたいし」

「……そう?……分かった」




私がそう答えると何故か
グクは嬉しそうにしていたので

私も何だか嬉しくなった。




 



皿洗いが終わっても
グクは私の隣でぼーっとしていたので

私は気になっていることを聞いてみる。






「あの……ちょっと聞いても良い?」




グクはまんまるの可愛い目をして

「ん?」

と首を傾げた。





あぁ……可愛い…………




私は一瞬見とれてしまった。