「どうしたの…?
テテ……今日なんか変だよ?」





「だって………
ヌナに……嫌われたくないから……」








私はそんなことを言う彼に呆れて
ため息をついた。








「だから、私嫌ってないから。
頑張ってるテテを本当に応援してるんだよ?
大ファンなんだからね?」





少し下を向いて
膨れているように見える彼に

私はクスッと笑って
彼の元に行った。








そしてしゃがんで
子供をあやすように頭をポンポンと撫でると









「ヌナァーーーーーー」








彼が勢いよく抱きついてきて



私はバランスを崩して
コテンと床に座る形になった。







彼の背中をポンポンとリズムよく叩く。








私より体は大きいのに






子供みたいに可愛くて



母性をくすぐってくる。











可愛い彼のことを


やっぱり好きなのかも……






と思ってくる。











少なくとも彼のことを応援し続けて
味方でいたいなと強く思った。











「はぁ。
ヌナの補給したし
そろそろ帰んなきゃ…」






テヒョンくんは少し名残惜しそうに
私を離した。











「あ!!
テテちょっと待ってて!」






私はメンバーへの差し入れを取りに行って
彼に差し出した。






「これ、メンバーと一緒に食べて。
私からの差し入れ」







そう言って渡すと





彼は嬉しそうに中を覗いている。









「マジ?ありがとう!
みんな喜ぶよ!
あ…………でもなんか、やだな……」







一旦は喜んでくれたのにそう言われて








「え…どうして……?」





私は悲しくなった。











でも




「ヌナがくれたものは
俺が独り占めしたかった」







そう言われて


一瞬にして悲しさは吹き飛んだ。








「そう言ってくれるのは嬉しいんだけど…
送別会とかみんな来てくれたしさぁ。
テテにはいつでもあげられるでしょ?」



「そうだけどさぁ…。
なんかなぁ…」



「お願い!」



「もう…しょうがないなぁ……」






少し膨れて言う彼にクスッ と笑って







「ありがとう。よろしくね?」


と言って玄関まで見送る。










「じゃ、1週間、元気で」



「うん。テテも体に気をつけてね」








そう言って
テヒョンくんと別れた。